インテル® Stratix® 10 LタイルおよびHタイル・トランシーバーPHYユーザーガイド

ID 683621
日付 3/03/2020
Public
ドキュメント目次

3.1.1.5. ATX PLL IPコアのパラメーター、設定、およびポート

表 127.  ATX PLL IPコアのコンフィグレーション・オプション、パラメーター、および設定
パラメーター 範囲 説明

Message level for rule violations

Error

パラメーター・ルール違反に使用するメッセージレベルを指定します。

  • Error - ルール違反があればIPの生成が回避される。

Protocol mode

Basic

PCIe Gen1

PCIe Gen2

PCIe Gen3

SDI_cascade

OTN_cascade

VCOの内部設定ルールを管理します。

このパラメーターはプリセットではありません。プロトコルの他のすべてのパラメーターを設定する必要があります。SDI_cascadeおよびOTN_cascadeは、サポートされているカスケード・モード・コンフィグレーションであり、「ATX to FPLL cascade output port」、「manual configuration of counters」、および「fractional mode」をイネーブルします。プロトコルモードSDI_cascadeは、SDI cascadeルールチェックをイネーブルし、OTN_cascadeOTN cascadeルールチェックをイネーブルします。

Bandwidth

Low

Medium

High

VCOの帯域幅を指定します。

帯域幅を高く設定すると、低減されたジッター除去を犠牲にして、PLLロック時間を短縮します。

Number of PLL reference clocks

1~5

ATX PLLの入力リファレンス・クロック数を指定します。

データレートのリコンフィグレーションのために、このパラメーターを使用することができます。

Selected reference clock source

0~4

ATX PLLへ最初に選択されるリファレンス・クロック入力を指定します。

VCCR_GXB and VCCT_GXB supply voltage for the Transceiver

1_0V、and 1_1V

43

TransceiverのVCCR_GXBおよびVCCT_GXB供給電圧を選択します。

Primary PLL clock output buffer

GX clock output buffer/GXT clock output buffer

最初にアクティブになるPLL出力を指定します。

GXを選択した場合は、「Enable PLL GX clock output port」をイネーブルする必要があります。

GXTを選択した場合は、「Enable PLL GXT clock output port」をイネーブルする必要があります。

Enable GX clock output port (tx_serial_clk)

On/Off

GXクロック出力ポートはx1クロックラインに供給します。8.7 GHz未満のPLL出力周波数の場合に選択する必要があります。「Primary PLL clock output buffer」でGXを選択した場合は、ポートもイネーブルする必要があります。
Enable GXT clock output port to above ATX PLL (gxt_output_to_abv_atx)

On/Off

専用の高速クロックラインに供給するATX PLLより上へのGXTクロック出力。8.7 GHzを超えるPLL出力周波数の場合に選択する必要があります。「Primary PLL clock output buffer」でGXTを選択した場合は、ポートもイネーブルする必要があります。

Enable GXT clock output port to below ATX PLL (gxt_output_to_blw_atx)

On/Off

専用の高速クロックラインに供給するATX PLLより下へのGXTクロック出力。8.7 GHzを超えるPLL出力周波数の場合に選択する必要があります。「Primary PLL clock output buffer」でGXTを選択した場合は、ポートもイネーブルする必要があります。

Enable GXT local clock output port (tx_serial_clk_gxt)

Off

専用の高速クロックラインに供給するGXTローカルクロック出力ポート。8.7 GHzを超えるPLL出力周波数の場合に選択する必要があります。「Primary PLL clock output buffer」でGXTを選択した場合は、ポートもイネーブルする必要があります。

Enable GXT clock input port from above ATX PLL (gxt_input_from_abv_atx)

On/Off

専用の高速クロックラインを駆動するAbove ATX PLLポートからのGXTクロック入力ポート。8.7 GHzを超えるPLL入力周波数の場合に選択する必要があります。「Primary PLL clock input buffer」でGXTを選択した場合は、ポートもイネーブルする必要があります。

Enable GXT clock input port from below ATX PLL (gxt_input_from_blw_atx)

On/Off

専用の高速クロックラインを駆動するBelow ATX PLLポートからのGXTクロック入力ポート。8.7 GHzを超えるPLL入力周波数の場合に選択する必要があります。「Primary PLL clock input buffer」でGXTを選択した場合は、ポートもイネーブルする必要があります。

Enable PCIe clock output port

On/Off

これは500 MHzの固定PCIeクロック出力ポートであり、PIPEモードを対象としています。ポートは、ネイティブPHY IPの「pipe_hclk_in」ポートに接続する必要があります。

Enable ATX to FPLL cascade clock output port

On/Off

ATXからFPLLへのカスケードクロック出力ポートをイネーブルします。このオプションは、Fractionalモードおよび「Configure counters manually」オプションを選択します。OTN_cascadeプロトコルモードはOTNルールチェックをイネーブルし、SDI_cascadeモードはSDIルールチェックをイネーブルします。

Enable GXT clock buffer to above ATX PLL

On/Off

ATX PLLより上を駆動するGXTクロック出力ポート。8.7 GHzを超える出力周波数の場合に選択する必要があります。「Primary PLL clock input buffer」でGXTを選択した場合は、ポートもイネーブルする必要があります。

Enable GXT clock buffer to below ATX PLL

On/Off

ATX PLLより下を駆動するGXTクロック出力ポート。8.7 GHzを超える出力周波数の場合に選択する必要があります。「Primary PLL clock input buffer」でGXTを選択した場合は、ポートもイネーブルする必要があります。

GXT output clock source

Local ATX PLL

Input from ATX PLL above (gxt_input_from_abv_atx)

Input from ATX PLL above (gxt_input_from_blw_atx)

Disabled

GXT 3:1マルチプレクサーの選択に基づいて、アクティブなGXTクロック出力を指定します。可能なオプションは、上/下のATX PLLまたはローカルATX PLLからの入力です。

PLL output frequency

インテルStratix 10デバイス・データシートの「トランシーバー性能の仕様」の項を参照してください。

PLLのターゲットとする出力周波数を指定するには、このパラメーターを使用します。

PLL output datarate

GUIを参照してください。

PLLが使用されるターゲット・データレートを指定します。

PLL auto mode reference clock frequency (integer)

GUIを参照してください。

PLL (Integer) の自動モード入力リファレンス・クロック周波数を選択します。

Configure counters manually

On/Off

PLLカウンターの手動制御をイネーブルします。ATXからFPLLへのカスケード・コンフィグレーションでのみ使用可能です。

Multiply factor (M-Counter)

Read only

OTN_cascadeまたはSDI_cascadeについては、GUIを参照してください。

Mカウンターの値を表示します。

Mカウンターの値を指定します (SDI_cascadeまたはOTN_cascade Protocolモードのみ)。

Divide factor (N-Counter)

Read only

SDI_cascadeまたはOTN_cascadeについては、GUIを参照してください。

Nカウンターの値を表示します。

SDI_cascadeまたはOTN_cascadeについては、GUIを参照してください。

Divide factor (L-Counter)

Read only

Lカウンターの値を表示します。

表 128.  ATX PLL IPコアのマスタークロック生成ブロック・パラメーターおよび設定
パラメーター 範囲 説明

Include Master Clock Generation Block 44

On/Off

イネーブルすると、マスターCGBがATX PLLのIPコアの一部として含まれます。PLL出力は、Master CGBを駆動します。

x6/x24ボンディング・モードおよびノンボンディング・モードに使用されます。

Clock division factor

1、2、4、8

ボンディング・クロックを生成する前に、マスターCGBクロック入力を分割します。

Enable x24 non-bonded high–speed clock output port

On/Off

x24のノンボンディング・モードに使用されるマスターCGBシリアルクロック出力ポートをイネーブルします。

Enable PCIe clock switch interface

On/Off

PCIeクロック切り替え回路の制御信号をイネーブルします。PCIeクロックレートの切り替えに使用します。

Enable mcgb_rst and mcgb_rst_stat ports

On/Off

mcgb_rst および mcgb_rst_stat ポートをイネーブルします。LタイルまたはHタイルデバイスを使用する場合は、すべてのPCIeコンフィグレーションでこれらのポートをディスエーブルする必要があります。

Number of auxiliary MCGB clock input ports

0、1

補助入力は、PCIe Gen3 PIPEプロトコルを実装するために使用されます。fPLLでは使用できません。

MCGB input clock frequency

Read only

マスターCGBの入力クロック周波数を表示します。

このパラメーターはユーザーが設定することはできません。

MCGB output data rate

Read only

マスターCGBの出力データレートを表示します。

このパラメーターはユーザーが設定することはできません。この値は、「MCGB input clock frequency」および「Master CGB clock division factor」に基づいて計算されます。

Enable bonding clock output ports

On/Off

チャネル・ボンディングに使用されるマスターCGBのtx_bonding_clocksの出力ポートをイネーブルします。

このオプションは、ボンディングされたデザインに対しては、ONにする必要があります。

PMA interface width

8、10、16、20、32、40、64

PMA-PCSインターフェイス幅を指定します。

この値を、ネイティブPHY IPコア用に選択したPMAインターフェイス幅に一致させます。ネイティブPHY IPコア用のボンディング・クロックを生成するには、正しい値を選択する必要があります。

表 129.  ATX PLL IPコアのダイナミック・リコンフィグレーション
パラメーター 範囲 説明

Enable dynamic reconfiguration

On/Off

ダイナミック・リコンフィグレーション・インターフェイスをイネーブルします。

Enable Native PHY Debug Master Endpoint

On/Off

イネーブルすると、PLL IPには、内部でAvalon-MMインターフェイス・スレーブに接続するエンベデッドNative PHY Debug Master Endpointが含まれます。NPDMEは、トランシーバーのリコンフィグレーション空間へのアクセスが可能です。また、System Consoleを使用してJTAG経由で特定のテストやデバッグ機能が実行可能です。1チャネル以上を使用するコンフィグレーションでは、このオプションはShare reconfiguration interfaceオプションのイネーブルを必要とします。また、jtag_debug リンクをシステムに含める必要がある場合もあります。

Separate reconfig_waitrequest from the status of AVMM arbitration with PreSICE

On/Off

イネーブルすると、reconfig_waitrequestは、PreSICEとのAvalon-MMインターフェイス・アービトレーションのステータスを表示しません。Avalon-MMインターフェイス・アービトレーションのステータスは、ソフト・ステータス・レジスター・ビットに反映されます。このフィーチャーを使用するには、「Optional Reconfiguration Logic」の下の「Enable control and status registers」機能をイネーブルする必要があります。

Enable capability registers

On/Off

トランシーバーPLLのコンフィグレーションについての概略情報を提供するケイパビリティー・レジスターをイネーブルします。

Set user-defined IP identifier

0~255

ケイパビリティー・レジスターがイネーブルになっている場合に、user_identifierオフセットから読み出すことができるユーザー定義の数値識別子を設定します。

Enable control and status registers

On/Off

エンベデッド・デバッグを介して、PHYインターフェイスでステータス信号の読み出しおよびコントロール信号の書き込みを行うためのソフトレジスターをイネーブルします。使用可能な信号には、pll_cal_busypll_lockedおよびpll_powerdownが含まれます。

Configuration file prefix

altera_xcvr_atx_pll_s10

イネーブルした際に生成されたコンフィグレーション・ファイルに使用するファイル・プリフィクスを指定します。IPの各バリアントは、コンフィグレーション・ファイルに一意のプリフィクスを使用する必要があります。

Generate SystemVerilog package file

On/Off

イネーブルすると、IPは、リコンフィグレーションに必要な属性値で定義されたパラメーターを含む「(Configuration file prefix)_reconfig_parameters.sv」という名前のSystemVerilogパッケージファイルを生成します。

Generate C header file

On/Off

イネーブルすると、IPは、リコンフィグレーションに必要な属性値で定義されたパラメーターを含む「(Configuration file prefix)_reconfig_parameters.h」という名前のCヘッダーファイルを生成します。

Generate MIF (Memory Initialize File)

On/Off

イネーブルすると、IPは、「(Configuration file prefix)_reconfig_parameters.mif」という名前のMIF (Memory Initialization File) を生成します。MIFファイルには、データ形式でのリコンフィグレーションに必要な属性値が含まれています。

Enable multiple reconfiguration profiles

On/Off

イネーブルすると、GUIを使用して複数のコンフィグレーションを格納できます。IPは、格納されているすべてのプロファイルのリコンフィグレーション・ファイルを生成します。IPはまた、複数のリコンフィグレーション・プロファイルの整合性をチェックして、それらの間でリコンフィグレーションできることを確認します。

Enable embedded reconfiguration streamer

On/Off

複数の事前定義されたコンフィグレーション・プロファイル間のダイナミック・リコンフィグレーション処理を自動化するエンベデッド・リコンフィグレーション・ストリーマーをイネーブルします。

Generate reduced reconfiguration files

On/Off

イネーブルすると、ネイティブPHYが、複数のコンフィグレーション・プロファイルで異なる、属性またはRAMデータのみを含むリコンフィグレーション・レポート・ファイルを生成します。

Number of reconfiguration profiles

1~8

複数のリコンフィグレーション・プロファイルをイネーブルした場合にサポートする、リコンフィグレーション・プロファイルの数を指定します。

Store current configuration to profile

0~7

「Store profile」ボタンをクリックした場合、格納されるリコンフィグレーション・プロファイルを選択します。

表 130.  ATX PLL IPコアのポート
ポート 入力/出力 クロックドメイン 説明

pll_refclk0

入力

該当なし

リファレンス・クロック入力ポート0です。

合計で5つのリファレンス・クロック入力ポートがあります。使用可能なリファレンス・クロック・ポートの数は、Number of PLL reference clocksのパラメーターによって異なります。

pll_refclk1

入力

該当なし

リファレンス・クロック入力ポート1です。

pll_refclk2

入力

該当なし

リファレンス・クロック入力ポート2です。

pll_refclk3

入力

該当なし

リファレンス・クロック入力ポート3です。

pll_refclk4

入力

該当なし

リファレンス・クロック入力ポート4です。

mcgb_aux_clk0

入力

該当なし

リンク速度のネゴシエーション中にfPLLとATX PLLを切り替えるPCIe実装に使用されます。

pcie_sw[1:0]

入力

非同期

PCIeプロトコルの実装に使用する2ビットのレート切り替えコントロール入力です。

gxt_input_from_abv_atx

入力

該当なし

専用の高速クロックラインを駆動する上のATX PLLからのGXTクロック入力です。

gxt_input_from_blw_atx

入力

該当なし

専用の高速クロックラインを駆動する下のATX PLLからのGXTクロック入力です。

mcgb_rst

入力

該当なし

マスターCBGをリセットします。LタイルまたはHタイルデバイスを使用する場合は、すべてのPCIeコンフィグレーションでこのポートをディスエーブルする必要があります。

tx_serial_clk

出力

該当なし

GXチャネル向け高速シリアルクロック出力ポートです。x1クロック・ネットワークとして機能します。

pll_locked

出力

非同期

PLLがロックされているかどうかを示すアクティブHighのステータス信号です。

pll_pcie_clk

出力

該当なし

PCIeに使用されます。

pll_cal_busy

出力

非同期

PLLキャリブレーション進行中にHighでアサートされるステータス信号です。

リセット・コントローラーIPに接続する前にtx_cal_busyポートでこの信号をORします。

tx_bonding_clocks[5:0]

出力

該当なし

マスターCGBからの低速パラレルクロック出力を搭載し、オプションの6ビットバスです。ボンディングしたグループ内の各トランシーバー・チャネルは、この6ビットバスを有しています。

チャネル・ボンディングに使用され、x6/x24のクロック・ネットワークを表します。

mcgb_serial_clk

出力

該当なし

x6/x24のノンボンディング・コンフィグレーション用の高速シリアルクロック出力です。

pcie_sw_done[1:0]

出力

非同期

PCIeプロトコルの実装に使用する2ビットのレート切り替えステータス出力です。

atx_to_fpll_cascade_clk

出力

該当なし

ATX PLL出力クロックは、fPLLリファレンス・クロック入力を駆動するために使用されます (SDI_cascadeまたはOTN_cascadeプロトコルモードでのみ使用可能)。

tx_serial_clk_gxt

出力

該当なし

専用の高速クロックラインを駆動するGXTクロック出力です。

gxt_output_to_abv_atx

出力

該当なし

専用の高速クロックラインを駆動する上のATX PLLへのGXTクロック出力です。

gxt_output_to_blw_atx

出力

該当なし

専用の高速クロックラインを駆動する下のATX PLLへのGXTクロック出力です。

mcgb_rst_stat

出力

該当なし

マスターCBGのステータス信号です。LタイルまたはHタイルデバイスを使用する場合は、すべてのPCIeコンフィグレーションでこのポートをディスエーブルする必要があります。
43 最小、標準、および最大の電源電圧仕様の詳細については、インテルStratix 10デバイス・データシートを参照してください。
44 ボンディング・アプリケーションに対してはMCGBをマニュアルでイネーブルします。