インテル® Stratix® 10 LタイルおよびHタイル・トランシーバーPHYユーザーガイド

ID 683621
日付 3/03/2020
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ドキュメント目次

2.3.8. Standard PCSパラメーター

この項では、Standard PCSをカスタマイズするために指定できるパラメーターについて説明します。

プロトコル向けのStandard PCSのコンフィグレーションについての具体的な情報は、このユーザーガイドでこれらのプロトコルのサポートについて説明している項を参照してください。

表 36.  Standard PCSパラメーター
注: イネーブルもしくはディスエーブルできるオプションのポートの詳細については、標準PCSポートの項を参照してください。
パラメーター 範囲 説明
Standard PCS/PMA interface width

8、10、16、20

Standard PCSとトランシーバーPMA間のデータ・インタフェイス幅を指定します。
FPGA fabric/Standard TX PCS interface width 8、10、16、20、32、40 FPGAファブリックからTX PCSへのインターフェイス幅を示します。この値は、Standard TX PCSデータパス内のそれぞれのブロックの現在のコンフィグレーションによって自動的に決定します。
FPGA fabric/Standard RX PCS interface width 8、10、16、20、32、40 FPGAファブリックからRX PCSインターフェイスの幅を示します。この値は、Standard RX PCSデータパス内のそれぞれのブロックの現在のコンフィグレーションによって自動的に決定します。
Enable 'Standard PCS' low latency mode On / Off Standard PCS向けに低レイテンシー・パスをイネーブルします。Standard PCS内の一部の機能ブロックは、最小のレイテンシーを提供するためにバイパスされます。Transceiver configuration rulesBasic/Custom w/Rate Match (Standard PCS) を指定している際には、このパラメーターをオンにできません。
表 37.  Byte Serializer and Deserializerパラメーター
パラメーター 範囲 説明
TX byte serializer mode

Disabled

Serialize x2

Serialize x4

Standard PCSのTXバイト・シリアライザー・モードを指定します。トランシーバー・アーキテクチャーでは、Standard PCSはPMAシリアライザーのデータ幅の2倍または4倍で動作することができます。バイト・シリアライザーを使用することにより、PCSはより広いFPGAインターフェイス幅に対応するためにより低い内部クロック周波数で動作可能になります。Serialize x4はPCIeプロトコル実装にのみ適用できます。
RX byte deserializer mode

Disabled

Deserialize x2

Deserialize x4

Standard PCSのRXバイト・デシリアライザーのモードを指定します。トランシーバー・アーキテクチャーでは、Standard PCSはPMAデシリアライザーのデータ幅の2倍または4倍で動作することができます。バイト・デシリアライザーを使用することにより、PCSはより広いFPGAインターフェイス幅に対応するためにより低い内部クロック周波数で動作可能になります。Deserialize x4はPCIeプロトコル実装にのみ適用できます。
表 38.  8B/10B Encoder and Decoderパラメーター
パラメーター 範囲 説明
Enable TX 8B/10B encoder On / Off このオプションをオンにすると、Standard PCSがTX 8B/10Bエンコーダーをイネーブルします。
Enable TX 8B/10B disparity control On / Off このオプションをオンにすると、Standard PCSに8B/10Bエンコーダーのディスパリティー・コントロールが含まれます。tx_forcedisp コントロール信号を使用して、8B/10Bエンコーダーのディスパリティーを強制することができます。
Enable RX 8B/10B decoder On / Off このオプションをオンにすると、Standard PCSに8B/10Bデコーダーが含まれます。
表 39.  Rate Match FIFOパラメーター
パラメーター 範囲 説明
RX rate match FIFO mode

Disabled

Basic 10-bit PMA

Basic 20-bit PMA

GbE

PIPE

PIPE 0ppm

Standard PCSのRXレートマッチFIFOの動作を指定します。

Basic (Single Width) ModeでのRate Match FIFO

Basic (Double Width) ModeでのRate Match FIFO

GbE用のRate Match FIFO

PIPE用のTransceiver Channel Datapath

RX rate match insert/delete -ve pattern (hex) ユーザー指定の20ビットパターン RXレートマッチFIFOに-ve (負) ディスパリティー値を16進数の文字列で指定します。
RX rate match insert/delete +ve pattern (hex) ユーザー指定の20ビットパターン RXレートマッチFIFOに+ve (正) ディスパリティー値を16進数の文字列で指定します。
Enable rx_std_rmfifo_full port On / Off オプションの rx_std_rmfifo_full ポートをイネーブルします。
Enable rx_std_rmfifo_empty port On / Off rx_std_rmfifo_empty ポートをイネーブルします。
PCI Express Gen3 rate match FIFO mode

Bypass

0 ppm

600 ppm

PCI Express Gen3のレートマッチFIFOにPPM許容値を指定します。デフォルトではバイパスされます。
表 40.  Word Aligner and Bitslipパラメーター
パラメーター 範囲 説明
Enable TX bitslip On / Off このオプションをオンにすると、PCSはビットスリップ機能を含みます。送信TXデータを、tx_std_bitslipboundarysel コントロール信号によって指定したビット数だけスリップさせることができます。
Enable tx_std_bitslipboundarysel port On / Off tx_std_bitslipboundarysel コントロール信号をイネーブルします。
RX word aligner mode

bitslip

manual (FPGA Fabric controlled)

synchronous state machine

deterministic latency

Standard PCSのためのRXワードアライナー・モードを指定します。ワード整列幅はPCSおよびPMA幅に依存し、また8B/10Bがイネーブルされるかどうかに依存しています。

詳細については、「ワードアライナー」を参照してください。

RX word aligner pattern length

781016203240

ワードアライナーがアライメントに使用するパターンの長さを指定します。

「ワードアライナー」の「RX Word Aligner Pattern Length」の表を参照してください。この表は、使用可能なワードアライナー・モードで指定可能な「RX Word Aligner Pattern Length」の値を示しています。

RX word aligner pattern (hex) ユーザー指定 ワード・アライメント・パターンを16進数で指定します。
Number of word alignment patterns to achieve sync 0〜255 ワードアライナーが同期をロックする前に受信する必要がある、有効なワード・アライメント・パターンの数を指定します。デフォルトは3です。
Number of invalid words to lose sync 0~63 ワードアライナーが同期を失う前に受信する必要がある、無効なデータコードまたはディスパリティー・エラーの数を指定します。デフォルトは3です。
Number of valid data words to decrement error count 0〜255 エラーカウンターをデクリメントするために受信する必要がある、有効なデータコードの数を指定します。ワードアライナーがエラーカウントを0までデクリメントするのに十分な、有効なデータコードを受信すると、ワードアライナーは同期のロックに戻ります。
Enable fast sync status reporting for deterministic Latency SM On / Off イネーブルすると、デシリアライザーがワードをアライメントするためにビットスリップを完了した直後に、rx_syncstatus がHighにアサートします。これが選択されていなければ、サイクルスリップ動作が完了し、ワード・アライメント・パターンがPCSによって検出された (例えば rx_patterndetect がアサートされた) 後に rx_syncstatus がアサートします。このパラメーターは、CPRI (Auto) プロトコルが選択された際にのみ適用されます。
Enable rx_std_wa_patternalign port On / Off rx_std_wa_patternalign ポートをイネーブルします。ワードアライナーがマニュアルモードでコンフィグレーションされ、この信号がイネーブルされている場合に、ワードアライナーは次に受信するワード・アライメント・パターンにアライメントします。
Enable rx_std_wa_a1a2size port On / Off オプションの rx_std_wa_a1a2size コントロール入力ポートをイネーブルします。
Enable rx_std_bitslipboundarysel port On / Off オプションの rx_std_bitslipboundarysel ステータス出力ポートをイネーブルします。
Enable rx_bitslip port On / Off rx_bitslip ポートをイネーブルします。このポートは、Standard PCSおよびEnhanced PCSとの間で共有されています。
表 41.  ビット反転と極性反転
パラメーター 範囲 説明
Enable TX bit reversal On / Off

このオプションをオンにすると、8B/10B EncoderはTXパラレルデータをシリアル化するために、PMAに送信する前に逆転させます。送信されるTXデータビットの順序は逆転されます。通常の順序はLSBからMSBです。逆転された順序はMSBからLSBです。

TXビット反転ポートは使用できませんが、ソフトレジスターを介して変更できます。RXビット反転ポートは使用可能です。

Enable TX byte reversal On / Off

このオプションをオンにすると、8B/10B Encoderはデータを送信する前にバイトの順序を逆転させます。この機能を使用すると、誤った形に入れ替わったバイトの順序を逆転させることができます。PCSは、PCSからPMAへのインターフェイス幅が16ビット、または20ビットである際の、8ビット・ワード、または10ビット・ワードの、どちらの順序も入れ替えることができます。このオプションは一部のTransceiver configuration rulesでは有効ではありません。

TXバイト反転ポートは使用できませんが、ソフトレジスターを介して変更できます。RXビット反転ポートは使用可能です。

Enable TX polarity inversion On / Off このオプションをオンにすると、tx_std_polinv ポートはPMAへのTXパラレルデータの極性反転を制御します。このパラメーターをオンにする場合には、Enable tx_polinv portもオンにする必要があります。
Enable tx_polinv port On / Off このオプションをオンにすると、tx_polinv 入力コントロール・ポートがイネーブルされます。ボードレイアウト時にシリアル差動リンクの信号が誤った形に入れ替わった場合に、正と負の信号を入れ替えるためにこのコントロール・ポートを使用します。
Enable RX bit reversal On / Off このオプションをオンにすると、ワードアライナーがRXパラレルデータを反転させます。受信するRXデータビットの順番は逆転されます。通常の順序はLSBからMSBです。逆転された順序はMSBからLSBです。

Enable RX bit reversalをイネーブルする際には、Enable rx_std_bitrev_ena portもイネーブルする必要があります。

Enable rx_std_bitrev_ena port On / Off このオプションをオンして、rx_std_bitrev_ena コントロール・ポートをアサートすると、RXデータの順序が逆転されます。通常の順序はLSBからMSBです。逆転された順序はMSBからLSBです。
Enable RX byte reversal On / Off このオプションをオンにすると、ワードアライナーはRX FIFOにデータを格納する前にバイトの順序を逆転させます。この機能を使用すると、誤った形に入れ替わったバイトの順序を逆転させることができます。PCSは、PCSからPMAへのインターフェイス幅が16ビット、または20ビットである際の、8ビット・ワード、または10ビット・ワードの、どちらの順序も入れ替えることができます。このオプションは一部のTransceiver configuration rulesでは有効ではありません。

Enable RX byte reversalをイネーブルする際には、Enable rx_std_byterev_ena portも選択する必要があります。

Enable rx_std_byterev_ena port On / Off このオプションをオンにして、rx_std_byterev_ena 入力コントロール・ポートをアサートすると、PMAから受信した8ビット・ワードまたは10ビット・ワードそれぞれの順番が入れ替えられます。
Enable RX polarity inversion On / Off

このオプションをオンにすると、rx_std_polinv ポートはRXパラレルデータの極性を反転します。このパラメーターをオンにする場合には、Enable rx_polinv portもイネーブルにする必要があります。

Enable rx_polinv port On / Off このオプションをオンにすると、rx_polinv 入力がイネーブルされます。ボードレイアウト時にシリアル差動リンクの信号が誤った形に入れ替わった場合に、正と負の信号を入れ替えるためにこのコントロール・ポートを使用します。
Enable rx_std_signaldetect port On / Off このオプションをオンにすると、オプションの rx_std_signaldetect 出力ポートがイネーブルされます。この信号はPCI Expressプロトコルに必要です。イネーブルすると、信号しきい値の検出回路が、RX入力バッファーの信号レベルが指定された信号検出しきい値電圧を超えているかどうかを検出します。
表 42.  PCIe Ports
パラメーター 範囲 説明
Enable PCIe dynamic datarate switch ports On / Off このオプションをオンにすると、pipe_ratepipe_sw、および pipe_sw_done ポートがイネーブルされます。これらのポートをマルチレーンのPCIe Gen2およびGen3コンフィグレーションのPLL IPコア・インスタンスに接続します。pipe_sw ポートおよび pipe_sw_done ポートは、マルチレーン・ボンディング・コンフィグレーションでのみ使用可能です。
Enable PCIe electrical idle control and status ports On / Off このオプションをオンにすると、pipe_rx_eidleinfersel ポートおよび pipe_rx_elecidle ポートがイネーブルされます。これらのポートは、PCI Expressコンフィグレーションに使用します。
Enable PCIe pipe_hclk_in and pipe_hclk_out ports On / Off このオプションをオンにすると、pipe_hclk_in ポートおよび pipe_hclk_out ポートがイネーブルされます。これらのポートは、PCI ExpressコンフィグレーションのPLL IPコア・インスタンスに接続する必要があります。