インテル® Stratix® 10 LタイルおよびHタイル・トランシーバーPHYユーザーガイド

ID 683621
日付 3/03/2020
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ドキュメント目次

6.3.1. コンフィグレーション・ファイル

インテルStratix 10 Lタイル/Hタイル・トランシーバー・ネイティブPHYおよびトランスミッターPLL IPコアを使用する場合、IPインスタンスに指定したパラメーターをコンフィグレーション・ファイルとして保存できるオプションがあります。 このコンフィグレーション・ファイルは、特定のIPインスタンスのアドレスおよびデータ値を格納します。

コンフィグレーション・ファイルはIPの生成中に生成され、IPインスタンスの <IP instance name>/reconfig/ サブフォルダー内に配置されます。このコンフィグレーション・データは以下のフォーマットで使用可能です。

  • SystemVerilog packages: <name>.sv
  • C Header files: <name>.h
  • Memory Initialization File (MIF): <name>.mif

コンフィグレーション・データを格納するには、トランシーバー・ネイティブPHYまたはトランスミッターPLL Parameter EditorのDynamic Reconfigurationタブで1つまたは複数のコンフィグレーション・ファイル・フォーマットを選択します。特定のIPインスタンス用に生成されたすべてのコンフィグレーション・ファイル・フォーマットに、同じアドレスおよびデータ値が含まれます。コンフィグレーション・ファイルの内容は、1つのトランシーバーPLLコンフィグレーションから別のトランシーバーPLLコンフィグレーションのリコンフィグレーションに使用することが可能です。

注: 選択したコンフィグレーションのEMIBのアドレスおよびビット設定は、ネイティブPHY IPによって生成されたコンフィグレーション・ファイルで使用可能です。

ネイティブPHY IPによって生成されるコンフィグレーション・ファイルには、Native PHY IP Parameter EditorのAnalog PMA settingsタブで指定されたPMAアナログ設定も含まれます。Native PHY IP Parameter Editorで選択されたアナログ設定は、これらの設定およびそれらに依存する設定を選択されたコンフィグレーション・ファイルに含めるために使用されます。

SystemVerilogコンフィグレーション・ファイル

27'h008FF04, 	
// [26:16]-DPRIO address=0x008;
// [15:8]-bit mask=0xFF; 
// [7:7]- hssi_tx_pcs_pma_interface_pldif_datawidth_mode=pldif_data_10bit(1'h0); 
// [6:5]-hssi_tx_pcs_pma_interface_tx_pma_data_sel=ten_g_pcs(2'h0); 
// [4:4]-hssi_tx_pcs_pma_interface_prbs_gen_pat=prbs_gen_dis(1'h0); 
// [3:0]-hssi_tx_pcs_pma_interface_sq_wave_num=sq_wave_default(4'h4);
…

localparam HSSI_TX_PCS_PMA_INTERFACE_PLDIF_DATAWIDTH_MODE_VALUE = "pldif_data_10bit";
localparam HSSI_TX_PCS_PMA_INTERFACE_PLDIF_DATAWIDTH_MODE_ADDR_OFST = 8;
localparam HSSI_TX_PCS_PMA_INTERFACE_PLDIF_DATAWIDTH_MODE_ADDR_FIELD_OFST = 7;
localparam HSSI_TX_PCS_PMA_INTERFACE_PLDIF_DATAWIDTH_MODE_ADDR_FIELD_HIGH = 7;
localparam HSSI_TX_PCS_PMA_INTERFACE_PLDIF_DATAWIDTH_MODE_ADDR_FIELD_SIZE = 1;
localparam HSSI_TX_PCS_PMA_INTERFACE_PLDIF_DATAWIDTH_MODE_ADDR_FIELD_BITMASK = 
	32'h00000080;
localparam HSSI_TX_PCS_PMA_INTERFACE_PLDIF_DATAWIDTH_MODE_ADDR_FIELD_VALMASK = 
	32'h00000000;
localparam HSSI_TX_PCS_PMA_INTERFACE_PLDIF_DATAWIDTH_MODE_ADDR_FIELD_VALUE = 1'h0;
注: DPRIOはAvalon-MMインターフェイス・レジスターを指します。
SystemVerilogコンフィグレーション・ファイルには2つの部分が含まれます。最初の部分は27ビットの16進値のデータ配列で構成され、2番目の部分はパラメーター値で構成されています。データ配列には、各27ビットの16進数値はさまざまなビット配置を記述した関連するコメントが含まれます。
表 156.  SystemVerilogコンフィグレーション・ファイル・ラインのマッピング
ビット位置 説明
[26:16] チャネルまたはPLLアドレス
[15:8] チャネルまたはPLLビットマスク。ビットマスクはトランシーバー・ネイティブPHYまたはトランスミッターPLL IPコアのいずれかでコンフィグレーションされたビットを公開します。
[7:0] 機能ビット値

例えば、27'h008FF04の値がアドレスの0x008およびビットマスクの0xFFを表します。アドレスの0x008に存在する4つの機能は以下のとおりです。

  • 1'h0の値を持つ hssi_tx_pcs_pma_interface_pldif_datawidth_mode
  • 2'h0の値を持つ hssi_tx_pcs_pma_interface_tx_pma_data_sel
  • 1'h0の値を持つ hssi_tx_pcs_pma_interface_prbs_gen_pat
  • 4'h4の値を持つ hssi_tx_pcs_pma_interface_sq_wave_num

アドレス0x008のビット7へ書き込みを実行すると、hssi_tx_pcs_pma_interface_pldif_datawidth_mode 機能が変更されます。

MIFファイルおよびCヘッダーファイルは、SystemVerilogパッケージファイルと同じように設定します。複数のトランシーバー機能は同じアドレスに存在することが可能です。同時に、1つのトランシーバー機能が複数のアドレスにわたって存在することも可能です。

トランシーバーNative PHY IP Core、PLL IP Core、またはその両方の複数のコンフィグレーション (最大8まで) を生成できます。1つ目のコンフィグレーションでベース・トランシーバーまたはPLLコンフィグレーションを定義し、その他のコンフィグレーションでモディファイド・コンフィグレーションまたはターゲット・コンフィグレーションを定義します。以下の表に従って、IP Parameter Editorを使用し、Transceiver Native PHYまたはPLL IPコアのベース・コンフィグレーションおよびモディファイド・コンフィグレーションを作成します。

表 157.  トランシーバー・ネイティブPHYまたはPLL IPパラメーター (ベース・コンフィグレーションおよびモディファイド・コンフィグレーション)
Native PHYまたはPLLインスタンス 必要なパラメーター設定 保存先

Base Configuration

  • ネイティブPHY IPコアのInterface Protocols > Transceiver PHY > Intel Stratix 10 L-Tile/H-Tile Transceiver Native PHYをクリックします。または、PLLでサポートされているトランスミッターPLL IPコアのいずれかを選択します。データレート、PCSオプション、およびPMAオプションなど、ベース・コンフィグレーションに必要なすべてのオプションをイネーブルします。
  • モディファイド・コンフィグレーションで使用するすべてのポートをイネーブルします。例えば、ベース・コンフィグレーションではビットスリップ機能は必要なく、モディファイド・コンフィグレーションで必要な場合、tx_std_bitslipboundarysel ポートをイネーブルする必要があります。Standard PCS、Enhanced PCS、およびPCS Direct間のリコンフィグレーションでは、Enable datapath and interface reconfigurationをオンにする必要があります。Transceiver configuration rulesはPHYインスタンスの初期モードを定義します。
  • Dynamic Reconfigurationタブで、Enable dynamic reconfigurationをオンにしてConfiguration Optionsを指定します。

このフローでは、Configuration fileオプションをオンにする必要があります。

  • <Native PHY Base Instance Name> /reconfig/altera_xcvr_native_s10_reconfig_parameters.svには、トランシーバー・コンフィグレーションのためのすべてのトランシーバー・レジスター・アドレスおよびビット値が含まれます。

または、

  • <PLL Base Instance Name> /reconfig/altera_xcvr_<type>_pll_a10_reconfig_parameters.svには、PLLコンフィグレーションのためのすべてのPLLレジスター・アドレスおよびビット値が含まれます。

Modified Configuration

  • Interface Protocols > Transceiver PHY > Intel Stratix 10 L-Tile/H-Tile Transceiver Native PHYをクリックします。または、PLLでサポートしているトランスミッターPLL IPコアのいずれかを選択します。データレート、PCSオプション、およびPMAオプションなど、モディファイド・コンフィグレーションに必要なオプションをすべてイネーブルします。
  • モディファイド・コンフィグレーションで使用するすべてのポートをイネーブルします。Standard PCS、Enhanced PCS、およびPCS Directをリコンフィグレーションするは、Enable datapath and interface reconfigurationをイネーブルする必要があります。Transceiver configuration rulesはPHYインスタンスのモードを定義します。
  • Dynamic Reconfigurationタブで、Enable dynamic reconfigurationをオンにしてベース・インスタンスと同じConfiguration Optionsを指定します。
  • <Native PHY Modified Instance Name> /reconfig/altera_xcvr_native_s10_reconfig_parameters.svには、トランシーバー・コンフィグレーションのためのすべてのトランシーバー・レジスター・アドレスおよびビット値が含まれます。

または、

  • <PLL Modified Instance Name> /reconfig/altera_xcvr_<type>_pll_a10_reconfig_parameters.svには、PLLコンフィグレーションのためのすべてのPLLレジスターアドレスおよびビット値が含まれます。
注: ベース・コンフィグレーション・ファイルおよびモディファイド・コンフィグレーション・ファイルは、同じフォルダーまたは異なるフォルダーに生成することができます。同じフォルダーを使用する場合、各コンフィグレーションの名称は、それぞれ異なる名称にする必要があります。

ネイティブPHY IPコア、トランスミッターPLL IPコア、またはその両方のダイナミック・リコンフィグレーションを実行する際、インテルは、「ダイナミック・リコンフィグレーション実行の手順」の項に記載されたフローを実行することをお勧めします。