インテル® Stratix® 10 LタイルおよびHタイル・トランシーバーPHYユーザーガイド

ID 683621
日付 3/03/2020
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ドキュメント目次

2.4.2.7.1. TXデータ・ビットスリップ

Enhanced PCSでは、TXギアボックスのビットスリップ機能により、トランスミッターのビットをシリアライザーに送る前にスリップさせることができます。

TXビット・スリップ・バスで指定する値がビット数になります。最小のスリップは1 UIです。最大ビットスリップ数は、FPGAファブリック-トランシーバー・インターフェイス幅から1を引いた値です。例えば、FPGAファブリック-トランシーバー・インターフェイス幅が64ビットであれば、ビット・スリップ・ロジックは最大63ビットをスリップできます。各チャネルは、スリップするビット数を決定するための6ビットを有します。TXビット・スリップ・バスはレベル・センシティブ・ポートであり、TXシリアルデータはTXビット・スリップ・ポートのアサインメントにより静的にビットスリップされます。各TXチャネルに属するTXビット・スリップ・アサインメントがあり、ビットスリップの量は他のTXチャネルと関連します。TXビット・スリップ・ポートを適切な値でアサインメントすることにより、レーン間のスキューを改善できます。以下の図に、tx_serial_data[0] を1 Uiスリップした効果による tx_serial_data[1] のスキューの削減を示します。このビットスリップ後に、tx_serial_data[0] および tx_serial_data[1] がアライメントしています。

図 65. TXビットスリップ

詳細については、TXギアボックス、TXビットスリップ、および極性反転の項を参照してください。

Standard PCSを使用する場合、Enable TX bitslipおよびEnable tx_std_bitslipboundarysel portオプションを選択します。これにより、tx_std_bitslipboundarysel 入力ポートが追加されます。TX PCSは、tx_std_bitslipboundarysel で指定されたビット数を自動的にスリップします。なお、TXビットスリップのためのポートはありません。デザインに複数のチャネルがある場合は、tx_std_bitslipboundarysel ポートはチャネルの数で乗算されます。この機能は、tx_parallel_data ポートの監視によって検証することができます。TXビットスリップ機能のイネーブルはオプションです。

注: 以下の図で、rx_parallel_data の値はTXおよびRXビット反転機能がディスエーブルされている場合の値です。
図 66. 8ビットモードでのTXビットスリップ

tx_parallel_data = 8'hbc、tx_std_bitslipboundarysel = 5'b00001 (1ビットずつビットスリップ)

図 67. 10ビットモードでのTXビットスリップ

tx_parallel_data = 10'h3bc、tx_std_bitslipboundarysel = 5'b00011 (3ビットずつビットスリップ)

図 68. 16ビットモードでのTXビットスリップ

tx_parallel_data = 16'hfcbc、tx_std_bitslipboundarysel = 5'b00011 (3ビットずつビットスリップ)

図 69. 20ビットモードでのTXビットスリップ tx_parallel_data = 20'hF3CBC、tx_std_bitslipboundarysel = 5'b00111 (7ビットずつビットスリップ)

詳しくは、TXビットスリップの項を参照してください。