インテル® Stratix® 10 LタイルおよびHタイル・トランシーバーPHYユーザーガイド

ID 683621
日付 3/03/2020
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ドキュメント目次

3.11.4. ミックスおよびマッチデザインの例

インテルStratix 10トランシーバー・アーキテクチャーでは、ネイティブPHY IPコアおよびPLL IPコアスキームがそれぞれ独立しているため、デザインに高い柔軟性をもたらします。PLLの共有、およびデータレートのリコンフィグレーションが容易に実行可能です。以下のデザイン例は、PLLの共有およびボンディング・コンフィグレーションとノンボンディング・コンフィグレーション両方のクロック・コンフィグレーションを示しています。

図 166. ミックスおよびマッチデザインの例

PLLインスタンス

この例では、2つのATX PLLインスタンスおよび3つのfPLLインスタンスが使用されています。各PLLインスタンスに対して適切なリファレンス・クロックを選択してください。IP Catalogには、使用可能なPLLがリストされています。

PLL IPコアについては、次のデータ転送速度およびコンフィグレーション設定を使用します。

  • トランシーバーPLLインスタンス0: 6.25 GHzの出力クロック周波数を備えたATX PLL
    • Master CGBおよびボンディング出力クロックをイネーブルします。
  • トランシーバーPLLインスタンス1: 5.1625 GHzの出力クロック周波数を備えたfPLL
    • Use as Transceiver PLLオプションを選択します。
  • トランシーバーPLLインスタンス2: 0.625 GHzの出力クロック周波数を備えたfPLL
  • トランシーバーPLLインスタンス3: 2.5GHzの出力クロック周波数を備えたfPLL
    • Enable PCIe clock output portオプションを選択します。
    • Use as Transceiver PLLオプションを選択します。
      • Protocol ModePCIe Gen2に設定します。
  • トランシーバーPLLインスタンス4: 4 GHzの出力クロック周波数を備えたATX PLL
    • Master CGBおよびボンディング出力クロックをイネーブルします。
    • Enable PCIe clock switch interfaceオプションを選択します。
    • Number of Auxiliary MCGB Clock Input portsを1に設定します。

ネイティブPHY IPコアのインスタンス

この例では、3つのトランシーバー・ネイティブPHY IPコアのインスタンスおよび2つの10GBASE-KR PHY IPのインスタンスが使用されています。PHY IPには、次のデータレートおよびコンフィグレーション設定を使用します。

  • チャネルが10個あるボンディング・グループを持つ12.5 GbpsのInterlaken
    • インテルStratix 10トランシーバー・ネイティブPHY IPコアGUIから、Interlaken 10x12.5 Gbpsプリセットを選択します。
  • チャネルが4つあるノンボンディング・グループを持つ1.25 Gbps Gigabit Ethernet
    • インテルStratix 10トランシーバー・ネイティブPHY IPコアGUIから、GIGE-1.25Gbpsプリセットを選択します。
    • Number of data channelsを2に変更します。
  • チャネルが8つあるボンディング・グループを持つPCIe Gen3
    • インテルStratix 10トランシーバー・ネイティブPHY IPコアGUIから、PCIe PIPE Gen3x8プリセットを選択します。
    • TX Bonding optionsで、PCS TX channel bonding masterをチャネル5に設定します。
      注: PCS Txチャネル・ボンディング・マスターは、トランシーバー・バンク内のチャネル1またはチャネル4に物理的に配置する必要があります。この例では、ボンディング・グループの5番目のチャネルがトランシーバー・バンク内のチャネル1に配置されています。
    • 詳細については、PCI Express (PIPE) を参照してください。
  • チャネルが2つある10.3125 Gbpsの10GBASE-KRのノンボンディング・グループは、
    • インテルStratix 10 1G/10GbEおよび10GBASE-KR PHY IPを2回インスタンス化し、各チャネルに1つのインスタンスを備えます。
    • 詳細については、10GBASE-KR PHY IP Coreを参照してください。

PLLおよびクロック・ネットワークの接続に関するガイドライン

  • チャネルが10個あるボンディング・グループを持つ12.5 GbpsのInterlakenでは、tx_bonding_clocks をトランシーバーPLLの tx_bonding_clocks 出力ポートにに接続します。全部で10個のボンディング・チャネル用に、この接続を行います。この接続は、ボンディング・グループ内のすべてのチャネルに到達するために、マスターCGBおよびx6/x24クロックラインを使用します。
  • 10GBASE-KR PHY IPの2つのインスタンスの tx_serial_clk ポートを、PLLインスタンス1 (5.1625 GHzのfPLL) の tx_serial_clk ポートに接続します。この接続は、トランシーバー・バンク内のx1クロックラインを使用します。
  • 1.25 Gbps Gigabit EthernetのノンボンディングPHY IPインスタンスを、PLLインスタンス2の tx_serial_clk ポートに接続します。この接続をそれぞれのチャネルに1度、合計2回実行します。この接続は、トランシーバー・バンク内のx1クロックラインを使用します。
  • チャネルが8つあるPCIe Gen3ボンディング・グループを以下のように接続します。
    • PHY IPの tx_bonding_clocks を、トランシーバーPLLインスタンス4の tx_bonding_clocks ポートに接続します。8つのボンディング・チャネルのそれぞれに対してこの接続を行います。
    • PHY IPの pipe_sw_done を、トランシーバーPLLインスタンス4の pipe_sw ポートに接続します。
    • PLLインスタンス3の pll_pcie_clk ポートを、PHY IPの pipe_hclk_in ポートに接続します。
    • PLLインスタンス3の tx_serial_clk ポートを、PLLインスタンス4の mcgb_aux_clk0 ポートに接続します。この接続は、PCIe速度ネゴシエーションのプロトコルの一部として必要です。