インテル® Stratix® 10 LタイルおよびHタイル・トランシーバーPHYユーザーガイド

ID 683621
日付 3/03/2020
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ドキュメント目次

2.3.14. エンハンストPCSポート

図 26. エンハンストPCSインターフェイスPMAおよびPCSのモジュールへのラベルされた入力や出力は、個別の信号ではなくバスを表します。

以下の表では、変数は次に示すパラメーターを表します。

  • <n> - レーン数
  • <d> - シリアライゼーション・ファクター
  • <s> - シンボルサイズ
  • <p> - PLL数
表 59.  Interlakenフレーム・ジェネレーター、シンクロナイザー、およびCRC32
ポート名 入力/出力 クロックドメイン 説明
tx_enh_frame[<n>-1:0] 出力

tx_clkout

新しいメタフレームの始まりを示すために、2または3パラレル・クロック・サイクルの間アサートされます。

tx_err_ins 入力 tx_coreclkin

InterlakenプロトコルでEnable simplified data interfaceをオンにした場合、このビットを使用して同期ヘッダーエラーおよびCRC32エラーを挿入できます。

アサートされると、サイクルワード用の同期ヘッダーが破損させたものと置き換えられます。Enable Interlaken TX CRC-32 generator error insertionがオンの場合、CRC32エラーも挿入されます。破損させた同期ヘッダーは、コントロール・ワードでは2'b00、データワードでは2'b11です。CRC32エラーの挿入では、サイクルが不正に反転されているCRC演算にワードが使用され、MetaframeのDiagnostic Wordで不正なCRC32が発生します。

Framing Control WordはTX PCSにエンベデッドのフレーム・ジェネレーターで作成されるため、同期ヘッダーエラーおよびCRC32エラーはFraming Control Word用には作成できないことに注意してください。同期ヘッダーエラーおよびCRC32エラーはどちらも、トランシーバー・ネイティブPHY IP CoreのGUIでCRC-32エラー挿入機能がイネーブルされている場合に挿入されます。

tx_dll_lock 出力 tx_clkout TX Core FIFOがInterlakenまたはBasic動作モードでコンフィグレーションされている場合、ユーザーはこのロックステータスを監視する必要があります。

tx_dll_lock タイミング図については、トランシーバー・チャネルのリセットの章の特別なTX PCSリセット・リリース・シーケンスを参照してください。

tx_enh_frame_diag_status[2<n>-1:0]

入力

tx_clkout

フレーミング・レイヤー診断ワード (ビット[33:32]) に含まれるレーン・ステータス・メッセージを駆動します。このメッセージは、次にフレーム・ジェネレーター・ブロックで生成される診断ワードに挿入されます。このバスは tx_enh_frame パルスの前後で、一定して5クロックサイクルに保たれる必要があります。以下のエンコーディングが定義されています。

  • ビット[1]: 1であれば、レーンが動作可能であることを示します。0であれば、レーンが動作不可であることを示します。
  • ビット[0]: 1であれば、リンクが動作可能であることを示します。0であれば、リンクが動作不可であることを示します。
tx_enh_frame_burst_en[<n>-1:0]

入力

tx_clkout

Enable frame burstがイネーブルされると、このポートはTX FIFOからフレーム・ジェネレーターへのフレーム・ジェネレーター・データ読み出しを制御します。これは各Metaframeの先頭で一度ラッチされます。tx_enh_frame_burst_en の値が0であれば、フレーム・ジェネレーターは現在のMetaframe用のTX FIFOからのデータ読み出しを行いません。その代わりに、フレーム・ジェネレーターはSKIPワードをMetaframeのペイロードとして挿入します。tx_enh_frame_burst_en が1であれば、フレーム・ジェネレーターは現在のMetaframe用にTX FIFOからのデータ読み出しを行います。このポートは tx_enh_frame パルスの前後で、一定して5クロックサイクルに保たれる必要があります。

rx_enh_frame[<n>-1:0]

出力

rx_clkout

アサートされると、新たな受信Metaframeの始まりを示します。この信号はパルスストレッチされています。

rx_enh_frame_lock[<n>-1:0]

出力

rx_clkout

SSR16

アサートされると、Frame SynchronizerステートマシンがMetaframe境界を検出したことを示します。この信号はパルスストレッチされています。

rx_enh_frame_diag_status[2 <n>-1:0]

出力

rx_clkout

SSR16

フレーミング・レイヤー診断ワード (ビット[33:32]) に含まれるレーン・ステータス・メッセージを駆動します。フレームがロックされている間に、Metaframeの末尾で有効な診断ワードが受信されると、この信号がラッチされます。以下のエンコーディングが定義されています。

  • ビット[1]: 1であれば、レーンが動作可能であることを示します。0であれば、レーンが動作不可であることを示します。
  • ビット[0]: 1であれば、リンクが動作可能であることを示します。0であれば、リンクが動作不可であることを示します。
rx_enh_crc32_err[<n>-1:0]

出力

rx_clkout

FSR16

アサートされると、現在のMetaframeのCRC エラーを示します。現在のMetaframeの末尾でアサートされます。この信号は、2~3クロックサイクルの間アサートされます。

表 60.  10GBASE-R BERチェッカー
ポート名 入力/出力 クロックドメイン 説明
rx_enh_highber[<n>-1:0] 出力

rx_clkout

SSR16

アサートされると、10 -4よりも大きいビット・エラー・レートを示します。10GBASE-Rプロトコルでは、125 µs以内に少なくとも16のエラーがある場合にBERレートが発生します。この信号は、2~3クロックサイクルの間アサートされます。

rx_enh_highber_clr_cnt[<n>-1:0]

入力

rx_clkout

SSR16

アサートされると、BERステートマシンがBER_BAD_SHステートに入った回数を示す内部カウンターをクリアします。
rx_enh_clr_errblk_count[<n>-1:0] (10GBASE-RとFEC)

入力

rx_clkout

SSR16

アサートされると、エラー・ブロック・カウンターを0にリセットします。この信号のアサートにより、RXステートマシンが RX_E ステートに入った回数をカウントする内部カウンターをクリアします。FECブロックがイネーブルされたモードでは、この信号のアサートにより、RX FECブロックのステータスカウンターをリセットします。

表 61.  ブロック・シンクロナイザー
ポート名 入力/出力 クロックドメイン 説明
rx_enh_blk_lock<n>-1:0] 出力

rx_clkout

SSR16

アサートされると、ブロック・シンクロナイザーがブロック描画を検出したことを示します。この信号は10GBASE-RおよびInterlakenに使用されます。
表 62.  ギアボックス
ポート名 入力/出力 クロックドメイン 説明
rx_bitslip[<n>-1:0] 入力

rx_clkout

SSR16

rx_parallel_data が、rx_bitslip 入力の正のエッジごとに1ビットをスリップします。rx_bitslip パルスを少なくとも200 nsの間Highに保ち、各パルスを400 ns離してデータがスリップするようにします。最大シフトは<pcswidth -1>ビットなので、PCSが64 ビット幅であれば0~63ビットをシフトすることができます。

tx_enh_bitslip[<n>-1:0] 入力 rx_clkout

SSR16

この信号の値は、PMAに渡す前に tx_parallel_data をスリップさせるためのビットの数を制御します。

表 63.  KR-FEC
ポート名 入力/出力 クロックドメイン 説明
tx_enh_frame[<n>-1:0] 出力

非同期

生成されたKR FECフレームの開始位置を示す、TX KR-FECの非同期ステータスフラグ出力です。
rx_enh_frame[<n>-1:0] 出力 rx_clkout

SSR16

受信したKR FECフレームの開始位置を示す、RX KR-FECの非同期ステータスフラグ出力です。
rx_enh_frame_diag_status[2<n>-1:0] 出力 rx_clkout

SSR16

現在の受信フレームのステータスを示す、RX KR-FECの非同期ステータスフラグ出力です。

  • 00: エラーなし
  • 01: 修正可能なエラー
  • 10: 修正不可能なエラー
  • 11: リセット状態またはロック前の状態
16 FSRおよびSSR信号の詳細については、非同期データ転送の項を参照してください。