インテル® Arria® 10 トランシーバーPHY ユーザーガイド

ID 683617
日付 4/20/2017
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ドキュメント目次

2.6.4. 1 ギガビット/10 ギガビット・イーサネット (GbE) PHY IP コア

イーサネット規格は、さまざまな信号伝送媒体とデータレートを用いる多くの異なったPHY 規格によって構成されています。

1G/10Gbps イーサネットPHY IP コアの狙いは、10 Mbps/100 Mbps/1 Gbps/10 Gbps のデータレートを1 つのコアで動的にリコンフィグレーション可能にすることです。このイーサネットPHY は、1G/10GbE デュアルスピードSFP+ プラガブルモジュール、10MB–10GbE 10GBASE-T、ならびに10MB/100MB/1000MB 1000BASE-T 銅配線外部PHY デバイスとインターフェイスして、CAT-6 または7 のシールド・ツイスト・ペア・ケーブル、およびチップ間でのインターフェイスを駆動します。

1G/10Gbps イーサネットPHY (1G/10GbE) IP ファンクションを使用することにより、以下のイーサネット規格の機能をサポートすることができます。

  • IEEE 802.3-2008 規格36 項で定義されている1 GbE プロトコル
  • IEEE 802.3-2008 規格35 項で定義されている、MAC (Media Access Control) とPHY とを接続するGMII
  • IEEE 802.3-2008 規格37 項で定義されている、ギガビット・イーサネットのオート・ネゴシエーション
  • IEEE 802.3-2008 規格49 項で定義されている、10GBASE-R イーサネット・プロトコル
  • IEEE 802.3-2008 規格46 項で定義されている、MAC とPHY との間にシンプルで安価なインターコネクトを提供するシングル・データレート (64 のデータビットと8 つのコントロール・ビット) のXGMII
  • IEEE 802.3-2008 規格22 項で定義されている、MAC と物理メディアを接続するための、10 Mbps/100 Mbps MII でのSGMII 10 Mbps/100 Mbps/1 Gbps のデータレート
  • IEEE 802.3-2008 規格74 項で定義されている、FEC (順方向誤り訂正)
  • IEEE 1588 規格で定義されているPTP (Precision Time Protocol)

1G/10Gbps イーサネットPHY IP コアを使用することにより、標準PCS を使用する1GbE プロトコルを実装し、かつエンハンストPCS およびPMA を使用する10GbE プロトコルを実装することが可能になります。ダイナミック・リコンフィグレーションを使用してコアを再プログラミングすることにより、1G および10G のデータレート間を動的に切り替えることができます。あるいは、速度検出オプションを使用して、受信したデータに基づいて自動的にデータレートを切り替えることができます。

図 72. 1G/10GbE PHY IP ファンクションのトップレベル・モジュールエンハンストPCS は、XGMII データを送受信します。標準PCS は、GMII データを送受信します。

Avalon‑MM スレーブ・インターフェイスが、1G/10GbE PHY IP コアのレジスターへのアクセスを提供します。これらのレジスターは、他のブロックの数多くの機能を制御します。これらのビットの多くがIEEE 802.3ap-2008 規格の45 項で定義されています。