インテル® Arria® 10 トランシーバーPHY ユーザーガイド

ID 683617
日付 4/20/2017
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ドキュメント目次

3.10. PLL フィードバックおよびカスケード・クロック・ネットワーク

PLL フィードバックおよびカスケード・クロック・ネットワークは、デバイスの側面全体に及び、PLL フィードバック補償ボンディングおよびPLL カスケードに使用されます。

図 184. PLL フィードバックおよびカスケード・クロック・ネットワーク


PLL フィードバック補償ボンディングおよびPLL カスケードのサポートには、以下の接続があります。

  1. fPLL のC カウンター出力は、feedback and cascading clock ネットワークをドライブします。
  2. feedback and cascading clock ネットワークは、全PLL のfeedback clock 入力をドライブします。
  3. feedback and cascading clock ネットワークは、全PLL のreference clock 入力をドライブします。
  4. master CGB’s parallel clock output は、feedback and cascading clock ネットワークをドライブします。

PLL カスケーディングでは、1 つのPLL の出力を別のPLL のリファレンス・クロック入力に接続するには、(1) と (3) の接続方法を使用します。

Arria 10 デバイスのトランシーバーは、fPLL 間のカスケード接続、およびATX PLL-fPLL 間 (専用ATX PLL-fPLL カスケードパスを介して) のカスケード接続をサポートしています。カスケードチェーンには最大2 つのPLL しかサポートできません。
注: fPLL をカスケード接続されたfPLL (ダウンストリームfPLL) として使用する場合は、fPLL のユーザー・リキャリブレーションが必要です。詳細については、「キャリブレーション」の章で「ユーザー・リキャリブレーション」の項を参照してください。

PLL フィードバック補償ボンディングでは、マスターCGB のパラレルクロック出力をPLL フィートバック・クロック入力ポートに接続するには、(2) と (4) の接続方法を使用します。

PLL フィードバック補償ボンディングは、xN ボンディングの代わりに使用することができます。PLL フィードバック補償ボンディングとxN ボンディング・コンフィグレーションの主な違いは、結合されたインターフェイスがトランシーバー・バンク内で小さなグループである6 個の結合されたチャネルに分割されるという点にあります。各トランシーバー・バンク内のPLL (ATX PLL またはATX fPLL) は、トランスミッタPLL として使用されます。全てのトランスミッタPLL は1 つの入力リファレンス・クロックを共有します。

xN ボンディング・コンフィグレーションでは、各ボンディング・グループが1 つのPLL を使用します。PLL フィードバック補償ボンディングでは、結合されたグループが存在する各トランシーバー・バンクで1 つのPLL が使用されます。PLL フィードバック補償ボンディングには、トランシーバー・チャネルおよびPLL 自体のデータレートの制限以外、データレートに関する制限はありません。

フィードバック補償ボンディングを使用する場合、低速パラレルクロックはPLL のリファレンス・クロックと同じ周波数である必要があります。

コアを駆動するfPLL

fPLL はFPGA ファブリックを駆動するために使用することができます。入力リファレンス・クロックとfPLL 出力クロックの間の位相アライメントを確実にするには、fPLL を整数モードでコンフィグレーションする必要があります。ダイナミック・リコンフィグレーションを実行する場合は、次の図を参照してください。

図 185. 分数と非位相整列
図 186. 整数と位相整列
図 187. 整数モードの位相整合および外部フィードバック
位相アライメントのオプションを有効にする場合、fPLL をリキャリブレーションする必要があります。
  1. fPLL IP を変更してfPLL のリコンフィグレーションを有効にします。
    • Dynamic Reconfiguration タブで、Enable dynamic reconfiguration をON にする
  2. コアにロジックを作成し、次の手順を実行します。
    • 内部フィードバックを選択するには、fPLL のオフセットアドレス0x126[0]に0x1 をリード・モディファイ・ライトする
    • PreCISE にfPLL のリキャリブレーションをリクエストするには、fPLL のオフセットアドレス0x100 に0x1 をリード・モディファイ・ライトしてから、fPLL のオフセットアドレス0x000 に0x1 をリード・モディファイ・ライトする
    • fPLL のオフセットアドレス0x280 のビット1 を監視し、このビットが0 に変更するまで待機する。これはリキャリブレーションの完了を示す。fPLL がロックを達成していることを確認する
    • 外部フィードバック・パスを選択するには、fPLL のオフセットアドレス0x126[0]に0x0 をリード・モディファイ・ライトする
  3. fPLL ロック信号を監視し、fPLL がロックを達成するまで待機します。