インテル® Arria® 10 トランシーバーPHY ユーザーガイド

ID 683617
日付 4/20/2017
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ドキュメント目次

2.7.2.2.2. レート切り替え

この項では、PIPE Gen1 (2.5 Gbps) 、Gen2 (5.0 Gbps) 、およびGen3 (8.0 Gbps) モード間での自動レート変更についての概要を説明します。
Arria 10 デバイスには、すべてのPIPE 速度変更を処理する、標準PCS とGen3 PCS に共通のASN ブロックが1 つあり、これはPMA PCS インターフェイスに配置されています。レート切り替えが要求されると、データ・スループットを満たすようにPIPE インターフェイスのクロックレートを調整します。
PIPE Gen3 32 ビットPCS のクロックレート
PCIe Gen3 モード有効 Gen1 Gen2 Gen3
レーン・データレート 2.5 Gbps 5 Gbps 8 Gbps
PCS クロック周波数 250 MHz 500 MHz 250 MHz
FPGA ファブリックIP クロック周波数 62.5 MHz 125 MHz 250 MHz
PIPE インターフェイス幅 32 ビット 32 ビット 32 ビット
pipe_rate [1:0] 2'b00 2'b01 2'b10
レート切り替え以下のブロックレベル図に、ASN と標準PCS およびGen3 PCS との接続の概要を示します。


Gen1、Gen2、Gen3 の間で速度変更のシーケンスは以下のように生じます。

  1. FPGA ファブリックに実装されたPHY-MAC 層は、pipe_rate[1:0] を介してレート変更を要求します。
  2. ASN ブロックは、データを消去するにあたってTX FIFO を待ちます。その後、ASN ブロックはPCS リセットをアサートします。
  3. ASN は、標準PCS およびGen3 PCS へクロック停止信号をアサートし、動的にクロックを遮断します。
  4. Gen3 の速度へ、またはGen3 の速度からレートを変更する際には、ASN はクロックおよびデータのマルチプレクサー選択信号をアサートします。
  5. ASN は、pipe_sw[1:0] 出力信号を使用してPMA にレート変更要求を送信します。
  6. ASN は、PMA からのpipe_sw_done[1:0] 入力信号を継続的にモニターリングします。
  7. ASN はpipe_sw_done[1:0] 信号を受信すると、クロック停止信号をデアサートしてクロックをリリースします。
  8. ASN はPCS リセットをデアサートします。
  9. ASN は、PHY-MAC インターフェイスに速度変更の完了を送信します。これには、PHY-MAC インターフェイスへのpipe_phy_status 信号を使用します。
速度変更シーケンス