インテル® Arria® 10 トランシーバーPHY ユーザーガイド

ID 683617
日付 4/20/2017
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ドキュメント目次

6.8. ダイナミック・リコンフィグレーション実行の手順

リコンフィグレーション・インターフェイスを介して、トランシーバー・チャネルやPLL 内のブロックを動的にリコンフィグレーションすることが可能です。

以下は、チャネルおよびPLL ブロックのリコンフィグレーションに必要な手順を示しています。

  1. IP で、ダイナミック・リコンフィグレーションを有効にします。
  2. IP で設定したいコンフィグレーション・ファイルのフォーマットをイネーブルします。
  3. 設定したいダイナミック・リコンフィグレーション機能 (コンフィグレーション・ファイル内のPMA Analog 設定を含む複数のリコンフィグレーション・ファイル等) 、あるいは機能ブロック (Embedded Reconfiguration Streamer、ADME など) をイネーブルします。
  4. 以下にそれぞれのフローの注意点を示します。
    • ダイレクト・リコンフィグレーション・フロー:機能アドレスおよびその機能に対する書き込みデータの有効値についてはレジスターマップを参照してください。
    • IP ガイド・リコンフィグレーション・フロー:ベース・コンフィグレーションの設定に注意し、対応するコンフィグレーション・ファイルを生成します。モディファイド・コンフィグレーションの設定に注意し、対応するコンフィグレーション・ファイルを生成します。ベース・コンフィグレーションとモディファイド・コンフィグレーション間における設定の相違を特定します。
    • 複数のプロファイルを使用したIP ガイド・リコンフィグレーション・フロー:コンフィグレーション・ファイルを使用して、様々なコンフィグレーションまたはプロファイル間のパラメーター設定を作成・保存します。
    • エンベデッド・ストリーマーを使用したIP ガイド・リコンフィグレーション・フロー:Embedded Reconfiguration Streamer の制御とステータスのレジスターマップを参照し、設定したいプロファイル設定をストリームします。
    • 特殊なケースでのリコンフィグレーション・フロー:TX PLL の切り替え、TX PLL リファレンス・クロックの切り替え、RX CDR リファレンス・クロックの切り替えといったそれぞれの特殊なケースにてアクセスされるルックアップ・レジスターを参照してください。
  5. チャネルを同時、あるいは順番にデジタルリセットに配置します。リセットにチャネルを配置する詳細については、トランシーバー・チャネルのリセットの章の「モデル1: Default Model」および「モデル2: Acknowledgment Model」を参照してください。

    リコンフィグレーションを実行する場合、

    • PLLs:PLL に関連するチャネル・トランスミッタをリセット (デジタル) に配置します。
    • TX simplex チャネル:リコンフィグレーションされたTX チャネルをリセット (デジタル) に配置します。
    • RX simplex チャネル:リコンフィグレーションされたRX チャネルをリセット (デジタル) に配置します。
    • Duplex チャネル:リコンフィグレーションされたチャネルTX およびRX をリセット (デジタル) に配置します。
  6. データレート間にわたるリコンフィグレーション、プロトコルモードのリコンフィグレーション、あるいはPRBS をイネーブル/ディスエーブルする場合は、チャネルをアナログリセットに配置します。チャネルをアナログリセットに配置する詳細については、トランシーバー・チャネルのリセットの章の「モデル1: Default Model」および「モデル2: Acknowledgment Model」を参照してください。

    リコンフィグレーションを実行する場合、

    • PLLs:PLL に関連するチャネル・トランスミッタをリセット (アナログ) に配置します。
    • TX simplex チャネル:リコンフィグレーションされたTX チャネルをリセット (アナログ) に配置します。
    • RX simplex チャネル:リコンフィグレーションされたRX チャネルをリセット (アナログ) に配置します。
    • Duplex チャネル:リコンフィグレーションされたチャネルTX およびRX をリセット (アナログ) に配置します。
  7. 内部コンフィグレーション・バス・アービトレーションを確認します。PreSICE が制御している場合、バス・アービトレーションをリクエストします。それ以外の場合は、次の手順に進みます。詳細については、「アービトレーション」の項を参照してください。
  8. 以下の項に記載された必要なリコンフィグレーションを実行します。
    • ダイレクト・リコンフィグレーション・フロー
    • Native PHY あるいはPLL のIP ガイド・リコンフィグレーション・フロー
    • 特殊なケースでのリコンフィグレーション・フロー
  9. 必要なリコンフィグレーションを全て実行します。リコンフィグレーションにデータレートあるいはプロトコルモードの変更が含まれる場合、チャネルのPMA アナログ・パラメーターをリコンフィグレーションする必要があります。詳細については、PMA アナログ・パラメーターの変更の項を参照してください。
  10. リコンフィグレーションにデータレートあるいはプロトコルモードの変更が含まれる場合、リキャリブレーションをリクエストし、そのキャリブレーションの完了を待ちます。キャリブレーションは、*_cal_busy がデアサートされると完了です。キャリブレーション・レジスターおよびリキャリブレーションの実行についての詳細は、キャリブレーションの章を参照してください。

    リコンフィグレーション後は、以下を実行します。

    • データレートの変更にPLL をリコンフィグレーションした場合:PLL とチャネルTX をリキャリブレーションする必要があります。
    • データレートの変更にTX simplex チャネルをリコンフィグレーションした場合:チャネルTX をリキャリブレーションする必要があります。
    • データレートの変更にRX simplex チャネルをリコンフィグレーションした場合:チャネルRX をリキャリブレーションする必要があります。
    • データレートの変更にDuplex チャネルを変更した場合:チャネルTX およびRX をリキャリブレーションする必要があります。
  11. チャネル・アナログリセットをリリースします。チャネルをリセットに配置する詳細については、トランシーバー・チャネルのリセットの章の「モデル1: Default Model」および「モデル2: Acknowledgment Model」を参照してください。

    リコンフィグレーションした場合、

    • PLL:リコンフィグレーションされたPLL に関連するチャネル・トランスミッタのリセット (アナログ) をリリースします。
    • TX simplex チャネル:リコンフィグレーションされたTX チャネルのリセット (アナログ) をリリースします。
    • RX simplex チャネル:リコンフィグレーションされたRX チャネルのリセット (アナログ) をリリースします。
    • Duplex チャネル:リコンフィグレーションされたTX およびRX チャネルのリセット (アナログ) をリリースします。
  12. チャネル・デジタルリセットを同時、あるいは順番にリリースします。チャネルリセットのリリースの詳細については、トランシーバー・チャネルのリセットの章の「モデル1: Default Model」および「モデル2: Acknowledgment Model」を参照してください。 (これらの項の図はアナログリセットに向けたものですが、デジタルリセットについてのタイミング情報も含まれています。)

    リコンフィグレーションした場合、

    • PLL:リコンフィグレーションされたPLL に関連するチャネル・トランスミッタのリセット (デジタル) をリリースします。
    • TX simplex チャネル:リコンフィグレーションされたTX チャネルのリセット (デジタル) をリリースします。
    • RX simplex チャネル:リコンフィグレーションされたRX チャネルのリセット (デジタル) をリリースします。
    • Duplex チャネル:リコンフィグレーションされたTX およびRX チャネルのリセット (デジタル) をリリースします。
注: オプションのリコンフィグレーション・ロジック・ソフト・コントロール・レジスターを使用する場合、複数のIP ブロックにまたがる複数のリコンフィグレーション・インターフェイスをマージすること (simplex TX/RX の独立したインスタンスを物理的に同じ位置にマージすること、あるいは別のCMU PLL とTX チャネルを物理的に同じ位置にマージすること) は不可能です。