インテル® Arria® 10 トランシーバーPHY ユーザーガイド

ID 683617
日付 4/20/2017
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ドキュメント目次

3.1.2.2. ATX PLL IP コア

表 225.  ATX PLL のコンフィグレーション・オプション、パラメーター、および設定
パラメーター 範囲 説明

Message level for rule violations

Error

Warning

パラメーター・ルール違反に使用するメッセージレベルを指定します。

  • Error:ルール違反があればIP の生成が回避される
  • Warning:すべてのルール違反を警告として表示し、違反がある状態でもIP の生成が実行される

Protocol mode

Basic

PCIe* Gen1

PCIe Gen2

PCIe Gen3

SDI_cascade

OTN_cascade

UPI TX

SAS TX

VCO の内部設定ルールを管理します。

このパラメーターは、プリセットではありません。使用するプロトコルに応じて他のすべてのパラメーターを設定する必要があります。

Bandwidth

Low

Medium

High

VCO の帯域幅を指定します。

帯域幅を高く設定すると、低減されたジッター除去を犠牲にして、PLL ロック時間を短縮します。

Number of PLL reference clocks

1 ~ 5

ATX PLL の入力リファレンス・クロック数を指定します。

このパラメーターはデータレートのリコンフィグレーションに使用することができます。

Selected reference clock source

0 ~ 4

ATX PLL へ最初に選択されるリファレンス・クロック入力を指定します。

Primary PLL clock output buffer

 GX clock output buffer

GT clock output buffer

最初にアクティブになるPLL 出力を指定します。

  • GX が選択されている場合、「Enable PLL GX clock output port」をON にする
  • GT が選択されている場合、「Enable PLL GT clock output port」をON にする
Enable PLL GX clock output port 49

On/Off

×1 クロックラインを供給するGX 出力ポートをイネーブルします。

8.7 GHz 未満のPLL 出力周波数、あるいは8.7 GHz 未満の周波数にPLL をリコンフィグレーションする場合は、このパラメーターを選択する必要があります。

「Primary PLL clock output buffer」 でGX が選択されている場合、このポートをON にします。

Enable PCIe clock output port 

On/Off

PCI Express* に使用するpll_pcie_clk ポートを公開します。

このポートはpipe_hclk_input ポートに接続する必要があります。

Enable ATX to FPLL cascade clock output port

 On/Off

ATX からFPLL へのカスケードクロック出力ポートをイネーブルします。

Enable fref and clklow port 50.

On/Off

外部ロック検出器のためのfrefclklow ポートをイネーブルします。

PLL output frequency

Arria® 10 デバイス・データシートを参照してください。

PLL のターゲットとする出力周波数を指定するには、このパラメーターを使用します。

PLL integer reference clock frequency

GUI を参照してください。

PLL の入力リファレンス・クロック周波数を指定します。

Multiply factor (M-Counter)

Read only

OTN_cascade またはSDI_cascade については、GUI を参照してください。

M カウンターの値を表示します。

M カウンターの値を指定します (SDI_cascade またはOTN_cascade プロトコルモードでのみ)。

Divide factor (N-Counter)   

Read only

SDI_cascade またはOTN_cascade については、GUI を参照してください。

N カウンターの値を表示します。

Divide factor (L-Counter) 

Read only

L カウンターの値を表示します。

Predivide factor (L-Cascade Predivider)

GUI を参照してください。

L カスケードのプリデバイダ値を指定します。この値は、10.46 GHz 以上のVCO 周波数に対しては2 であり、10.46 GHz 未満のVCO 周波数に対しては1 でなければなりません (SDI_cascade またはOTN_cascade プロトコルモードでのみ)。

Fractional multiply factor (K)

Read only

実際のK カウンター値を表示します。このパラメーターはフラクショナル・モードでのみ利用可能です。

表 226.  ATX PLL のマスタークロック生成ブロックのパラメーターと設定
パラメーター 範囲 説明

Include Master Clock Generation Block 51

On/Off

イネーブルすると、マスターCGB がATX PLL のIP コアの一部として含まれます。 PLL 出力はマスターCGB をドライブします。

Clock division factor

1、2、4、8

ボンディング・クロックを生成する前に、マスターCGB クロック入力を分割します。

Enable x6/xN non-bonded high-speed clock output port

On/Off

x6/xN の非結合モードに使用されるマスターCGB シリアルクロック出力ポートをイネーブルします。

Enable PCIe clock switch interface

On/Off

PCIe クロック切り替え回路の制御信号をイネーブルします。PCIe クロックレートの切り替えに使用します。

Number of auxiliary MCGB clock input ports

0、1

補助入力は、PCIe Gen3 プロトコルの実装に使用します。

MCGB input clock frequency

Read only

マスターCGB の入力クロック周波数を表示します。

MCGB output data rate

Read only

マスターCGB の出力データレートを表示します。

Enable bonding clock output ports

On/Off

チャネル・ボンディングに使用されるマスターCGB のtx_bonding_clocks 出力ポートをイネーブルします。

このオプションは、結合されたデザインに対しては、オンにする必要があります。

Enable feedback compensation bonding

On/Off

フィードバック補償ボンディング使用時に、この設定をイネーブルします。フィードバック補償ボンディングについての詳細は、本ユーザーガイドのPLL フィードバック補償ボンディングの項を参照してください。

PMA interface width

8、10、16、20、32、40、64

PMA-PCS インターフェイス幅を指定します。

この値は、ネイティブPHY IP コアに選択したPMA インターフェイス幅に一致させます。ネイティブPHY IP コアのボンディング・クロックを生成するには、正しい値を選択する必要があります。

表 227.  ATX PLL のダイナミック・リコンフィグレーション
パラメーター 範囲 説明

Enable reconfiguration

On/Off

PLL リコンフィグレーション・インターフェイスをイネーブルします。シミュレーション・モデルを有効にし、リコンフィグレーションに向けてAvalon に準拠するポートを追加します。

Enable Altera Debug Master Endpoint

On/Off

このオプションをオンにすると、ADME (Altera Debug Master Endpoint) がトランシーバーPLL IP コアにエンベッドされ、ダイナミック・リコンフィグレーションに向けてAvalon-MM スレーブ・インターフェイスへ内部で接続を実行します。ADME は、トランシーバーのリコンフィグレーション空間へのアクセスが可能で、システムコンソールを使用してJTAG 経由で特定のテストおよびデバッグ機能が実行可能です。詳細については、 リコンフィグレーション・インターフェイスとダイナミック・リコンフィグレーションの章を参照してください。

Separate reconfig_waitrequest from the status of AVMM arbitration with PreSICE

On/Off

イネーブルすると、reconfig_waitrequest は、PreSICE とのAVMM アービトレーションのステータスを表示しません。AVMM アービトレーション・ステータスは、ソフト・ステータス・レジスタービットに反映されます (この機能を使用するには、「Enable control and status registers feature」を有効にする必要があります)。

Enable capability registers

On/Off

ATX PLL のコンフィグレーションについてのハイレベルな情報を提供するケーパビリティー・レジスターをイネーブルします。

Set user-defined IP identifier

ユーザー定義

ケーパビリティー・レジスターがイネーブルされるとuser_identifier オフセットから読み出される、ユーザー定義の数値による識別子を設定します。

Enable control and status registers

On/Off

エンベデッド・デバッグ・ロジックを介して、PLL インターフェイスでステータス信号を読み出し、コントロール信号を書き込むためのソフトレジスターをイネーブルします。

Configuration file prefix

 

生成されるコンフィグレーション・ファイルのプレフィックス名を入力します。

Generate SystemVerilog package file 

On/Off

PLL で使用されるすべての関連パラメーターを含むSystemVerilog のパッケージファイルを生成します。

Generate C header file

On/Off

PLL で使用されるすべての関連パラメーターを含むC ヘッダーファイルを生成します。

Enable multiple reconfiguration profiles

On/Off

格納される複数のコンフィグレーション・プロファイルをイネーブルします。

Enable embedded reconfiguration streamer

On/Off

複数の事前定義されたコンフィグレーション・プロファイル間のダイナミック・リコンフィグレーション処理を自動化するエンベデッド・リコンフィグレーション・ストリーマをイネーブルします。

Generate reduced reconfiguration files

On/Off

イネーブルすると、IP は、複数のリコンフィグレーション・プロファイル間の設定の違いのみを含むリコンフィグレーション・レポートファイルを生成します。

Number of reconfiguration profiles

1 ~ 8

リコンフィグレーション・プロファイルの数を指定します。

Store current configuration to profile

0 ~ 7

クリックしたアクションボタンに応じて変更 (保存、ロード、クリアまたはリフレッシュ) するコンフィグレーション・プロファイルを指定します。

Generate MIF (Memory Initialize File)

On/Off

現在のコンフィグレーションを含むMIF ファイルを生成します。

異なるPLL コンフィグレーション間で切り替えを実行するには、このオプションをリコンフィグレーションに使用します。

表 228.  ATX PLL の生成オプション
パラメーター 範囲 説明

Generate parameter documentation file

On/Off

ATX PLL IP コア・パラメーターおよび値の説明が含まれている.csv ファイルを生成します。

表 229.  ATX PLL IP コアのポート
ポート 入力/出力 クロックドメイン 説明

pll_powerdown

入力

非同期

High にアサートされるとPLL をリセットします。動的にコントロールされる信号 (インテルのFPGA IP を使用する場合には、トランシーバーPHY リセット・コントローラーのpll_powerdown 出力) に接続される必要があります。

pll_refclk0

入力

N/A

リファレンス・クロック入力ポート0 です。

合計で5 個のリファレンス・クロック入力ポートがあります。利用可能なリファレンス・クロックポートの数は、Number of PLL reference clocks のパラメーターに依存します。

pll_refclk1

入力

N/A

リファレンス・クロック入力ポート1 です。

pll_refclk2

入力

N/A

リファレンス・クロック入力ポート2 です。

pll_refclk3

入力

N/A

リファレンス・クロック入力ポート3 です。

pll_refclk4

入力

N/A

リファレンス・クロック入力ポート4 です。

tx_serial_clk

出力

N/A

GX チャネル向け高速シリアルクロック出力ポートです。x1 クロック・ネットワークとして機能します。

tx_serial_clk_gt

出力

N/A

GT チャネル向け高速シリアルクロック出力ポートです。GT クロック・ネットワークとして機能します。

pll_locked

出力

非同期

PLL がロックされているかどうかを示すアクティブHigh のステータス信号です。

pll_pcie_clk

出力

N/A

PCIe に使用します。52

reconfig_clk0

入力

N/A

オプションのAvalon インターフェイス・クロックです。PLL リコンフィグレーションに使用します。PLL IP コアGUI でEnable Reconfiguration パラメーターが選択されている場合にのみリコンフィグレーション・ポートが表示されます。このパラメーターが選択されていない場合、ポートは内部でOFF に設定されています。

reconfig_reset0

入力

reconfig_clk0

Avalon インターフェイスをリセットするために使用されます。アサーションに非同期であり、デアサーションには同期です。

reconfig_write0

入力

reconfig_clk0

アクティブHigh のライトイネーブル信号です。

reconfig_read0

入力

reconfig_clk0

アクティブHigh のリードイネーブル信号です。

reconfig_address0[9:0]

入力

reconfig_clk0

読み取りおよび書き込み動作の両方にアクセスするアドレスの指定に使用される10 ビットのアドレスバスです。

reconfig_writedata0[31:0]

入力

reconfig_clk0

32 ビットのデータバスです。指定されたアドレスにライトデータを伝送します。

reconfig_readdata0[31:0]

出力

reconfig_clk0

32 ビットのデータバスです。指定したアドレスからリードデータを伝送します。

reconfig_waitrequest0

出力

reconfig_clk0

Avalon インターフェイス信号がビジー状態であることを示します。アサートされる場合、全ての入力が一定に保たなければなりません。

pll_cal_busy

出力

非同期

PLL キャリブレーションの進行中にHigh にアサートされるステータス信号です。

リセット・コントローラーIP に接続する前にtx_cal_busy ポートでこの信号をOR します。

mcgb_rst

入力

非同期

マスターCGB リセット・コントロールです。

pll_powerdown と同時に、このリセットをデアサートします。

mcgb_aux_clk0

入力

N/A

リンク速度のネゴシエーション中にfPLL とATX PLL の切り替えを目的としてPCIe 実装に使用されます。

tx_bonding_clocks[5:0]

出力

N/A

マスターCGB からの低速パラレルクロック出力を伝送するオプションの6 ビット・バスです。結合したグループ内の各トランシーバー・チャネルは、この6 ビット・バスを備えています。

チャネル・ボンディングに使用され、x6/xN のクロック・ネットワークとして機能します。

mcgb_serial_clk

出力

N/A

x6/xN の非結合コンフィグレーション用の高速シリアルクロック出力です。

pcie_sw[1:0]

入力

非同期

PCIe プロトコルの実装に使用する2 ビットのレート切り替えコントロール入力です。

pcie_sw_done[1:0]

出力

非同期

PCIe プロトコルの実装に使用する2 ビットのレート切り替えステータス出力です。

atx_to_fpll_cascade_clk

出力

N/A

ATX PLL 出力クロックは、fPLL リファレンス・クロック入力を駆動するために使用されます (SDI_cascade またはOTN_cascade プロトコルモードでのみ使用可能)。

ext_lock_detect_clklow 53

出力

N/A

外部ロック検出用のClklow 出力です。 Enable clklow and fref port を選択することで公開できます。

ext_lock_detect_fref 53

出力

N/A

外部ロック検出用のFref 出力です。 Enable clklow and fref port を選択することで公開できます。
49 GX クロック出力ポートおよびGT クロック出力ポートの両方をイネーブルすることができますが、任意の時点で動作可能なポートは1 つだけです。PLL リコンフィグレーションを使用して、この2 つのポートを切り替えることができます。
50 fPLL fref 信号とclklow 信号は、 インテル® の外部ソフトロック検出ロジックでのみ使用してください。
51 ボンディング・アプリケーションに対してはMCGB を手動でイネーブルします。
52 PCIe アプリケーションではこのクロックをhclk に接続します。
53 fPLL fref 信号とclklow 信号は、 インテル® の外部ソフトロック検出ロジックでのみ使用してください。