インテル® Arria® 10 トランシーバーPHY ユーザーガイド

ID 683617
日付 4/20/2017
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ドキュメント目次

6.5. エンベデッド・リコンフィグレーション・ストリーマー

ネイティブPHY IP コア/ATX PLL IP コアでEmbedded Reconfiguration Streamer をイネーブルすることで、リコンフィグレーション動作の自動化が可能となるオプションがあります。 Embedded Reconfiguration Streamer とは、トランシーバーのチャネルおよびATX PLL のコンフィグレーション・レジスターにアクセスするAvalon-MM トランザクションが実行可能な機能ブロックです。Embedded Reconfiguration Streamer をイネーブルすると、ネイティブPHY IP コアとATX PLL IP コアはリコンフィグレーション・プロファイル・ストレージとリコンフィグレーション・コントロール・ロジック用にHDL コードをIP ファイルに埋め込みます。

ATX PLL IP の場合、リコンフィグレーション・インターフェイスを介してエンベデッド・ストリーマー・ブロックを制御できます。ストリーマー・ブロックの制御およびステータス信号は、PLL のソフト・コントロールおよびステータスレジスターにメモリーマップされています。

表 261.  ATX PLL IP におけるEmbedded Reconfiguration Streamer の制御レジスターとステータスレジスターのメモリーマップ
リコンフィグレーション・アドレス (hex) リコンフィグレーション・ビット 属性名 属性の説明 ビット・エンコーディング トランシーバー・ブロック 説明
340 7 cfg_load Start streaming 1'b1 Embedded Reconfiguration Streamer 1'b1 に設定し、ストリーミング、セルフクリア・ビットを開始します。
[2:0] cfg_sel Configuration profile select Direct Mapped Embedded Reconfiguration Streamer ストリームを実行するコンフィグレーション・プロファイルのバイナリー・エンコーディングです。
341 0 rcfg_busy Busy Status bit 1'b1 Embedded Reconfiguration Streamer ビット設定:
  • 1'b1:ストリーミング実行中
  • 1'b0:ストリーミング完了
注: ATX PLL IP コアでEmbedded Reconfiguration Streamer をイネーブルすると、x340 とx341 のソフト制御およびステータスレジスターが有効になります。

エンベデッド・ストリーマーをイネーブルしてIP ガイドのリコンフィグレーション・フローを使用して動的リコンフィグレーションを実行する手順の完全なリストについて詳しくは、ダイナミック・リコンフィグレーションを実行する手順を参照してください。リファレンス・クロック・スイッチングを実行するには、ダイナミック・リコンフィグレーションを実行する手順で説明されている特殊なケースに対してのリコンフィグレーション・フローを使用します。

ネイティブPHY IP の場合、リコンフィグレーション・インターフェイスを介してエンベデッド・ストリーマー・ブロックを制御できます。ストリーマー・ブロックの制御信号とステータス信号は、PHY のソフト制御レジスターとステータスレジスターにメモリーマップされています。これらのエンベデッド・リコンフィグレーション・コントロール・レジスターとステータスレジスターは、チャネルごとに複製されます。エンベデッド・リコンフィグレーション・ストリーマーは、コントロールおよびステータスレジスターにソフトロジックを使用するため、エンベデッド・リコンフィグレーション・ストリーマーがイネーブルされる場合、複数のIP コアにわたってリコンフィグレーション・インターフェイスをマージすることができません。

Transceiver Native PHY IP Parameter Editor のDynamic Reconfirmation タブにあるInclude PMA Analog settings in configuration files 機能をイネーブルすれば、Native PHY IP コアがコンフィグレーション・ファイル内にPMA Analog 設定をオプションで含めることができるようになります。この機能はデフォルトではディスエーブルされていますが、イネーブルするとNative PHY IP Parameter Editor のAnalog PMA settings (Optional) タブで指定したPMA Analog 設定をコンフィグレーション・ファイルに追加します。Native PHY IP Parameter Editor でこのオプションをイネーブルしている場合でも、スタティック・デザインをコンパイルする際にはアナログ設定に対し、QSF アサインメントを指定する必要があります。Native PHY IP Parameter Editor で選択したアナログ設定は、このような設定やこれらに依存する設定を選択したコンフィグレーション・ファイルに含める場合にのみ使用されます。アナログ設定のQSF アサインメントに関する詳細については、アナログ・パラメーター設定の章を参照してください。

たとえば、Native PHY IP コアに論理チャネル0 から論理チャネル3 の4 つのチャネルが存在し、Embedded Reconfiguration Streamer を使用し論理チャネル3 をコンフィグレーションする場合、リコンフィグレーション・インターフェイスを使用し、論理チャネル3 の制御レジスターに適切なビット設定で書き込む必要があります。

注: ネイティブPHY IP コアでEmbedded Reconfiguration Streamer をイネーブルすると、x340 とx341 のソフト制御およびステータスレジスターが有効になります。

エンベデッド・ストリーマーがイネーブルされたIP ガイド・リコンフィグレーション・フローを使用し、ダイナミック・リコンフィグレーションを実行する完全な手順については、ダイナミック・リコンフィグレーション実行の手順を参照してください。TX PLL の切り替え、CGB ディバイダーの切り替え、リファレンス・クロックの切り替えといったPMA リコンフィグレーションを実行するには、ダイナミック・リコンフィグレーション実行の手順に記載された特殊なケースでのリコンフィグレーション・フローを使用してください。

表 262.  ネイティブPHY IP におけるEmbedded Reconfiguration Streamer の制御レジスターとステータスレジスターのメモリーマップ
リコンフィグレーション・アドレス (HEX) リコンフィグレーション・ビット 属性名 属性の説明 ビット・エンコーディング トランシーバー・ブロック 説明
340 7 cfg_load Start streaming 1'b1 Embedded Reconfiguration Streamer 1'b1 に設定し、ストリーミング、セルフクリア・ビットを開始します。
6 bcast_en Broadcast enable 1'b1 Embedded Reconfiguration Streamer 1'b1 に設定し、同じプロファイルをすべてのチャネルに分配します。
[2:0] cfg_sel Configuration profile select Direct Mapped Embedded Reconfiguration Streamer ストリームを実行するコンフィグレーション・プロファイルのバイナリー・エンコーディングです。
341 0 rcfg_busy Busy Status bit 1'b1 Embedded Reconfiguration Streamer ビット設定:
  • 1'b1:ストリーミング実行中
  • 1'b0:ストリーミング完了

アドレス0x340 へ同時に書き込むことで、ストリーミングの開始、分配のイネーブル、およびストリームされるプロファイルの選択が可能です。 (共有あるいは独立の) ユーザー・リコンフィグレーション・インターフェイスを介して設定したいチャネルのアドレスに書き込むことにより、同時に複数のチャネルへの異なる要求を作成することができます。reconfig_waitrequest 信号は、リコンフィグレーション・ストリーミングが完了した後、アサートされた状態を保持します。