インテル® Arria® 10 トランシーバーPHY ユーザーガイド

ID 683617
日付 4/20/2017
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ドキュメント目次

2.6.4.7.1. レジスターの定義

Avalon-MM マスター・インターフェイス信号はコントロールおよびステータスレジスターへのアクセスを提供します。

以下の表に、Avalon-MM インターフェイスを介してアクセスすることができるコントロールおよびステータスレジスターを示します。単独のアドレス空間ですべてのレジスターにアクセスすることができます。

注: 特に記述がない限り、すべてのレジスターのデフォルト値は0 です。
注: 指定されていないレジスターに書き込みをしないでください。
表 144.  1G/10GbE レジスターの定義
ワードアドレス ビット 読出 (R) /書込 (W) レジスター名 説明
0x4B0 0 RW Reset SEQ 1 にセットされると、10GBASE-KRシーケンサー (自動レート検出ロジック) をリセットし、PCS リコンフィグレーションを開始し、また、オート・ネゴシエーション (AN) とリンク・トレーニング (LT) が有効 (10GBASE-KR モード) にされている場合にはAN かLT またはその両方を再開します。SEQ Force Mode[2:0]がこれらのモードを強制します。このリセットはセルフクリアします。
1 RW Disable AN Timer AN 無効タイマーです。無効にされた (Disable AN Timer = 1) 場合には、AN は動かなくなり、リンクパートナーがこの機能を含んでいない場合には、ABILITY_DETECT 機能を削除するためにソフトウェアのサポートが必要になります。さらに、リンクがACKNOWLEDGE_DETECT ステートから動かなくなった場合には、ソフトウェアはリンクをループバック・モードから出さなければならなくなります。このタイマーを有効にするにはDisable AN Timer = 0 にセットします。
2 RW Disable LF Timer 1 にセットされると、リンク障害タイマーを無効にします。0 にセットされると、リンク障害タイマーが有効にされます。
3 RW fail_lt_if_ber 1 にセットされると、最後のLT 測定がゼロ以外の数です。不成功時の動作として扱います。0=正常です。
7:4 RW SEQ Force Mode[2:0]

0x4B0[7:4]ビットの変更 (強制) により必要なデータモードへ切り替える際に、「強制しない」のモード (0x4B0[7:4] = 4'b0000) 以外では、Reset SEQ (0x4B0[0]) に1 を書き込む必要があります。以下のエンコードが定義されています。

  • 0000:強制しない
  • 0001:GbE
  • 0010:XAUI
  • 0100:10GBASE-R
  • 0101:10GBASE-KR
  • 1100:10GBASE-KR FEC
8 RW Enable Arria 10 Calibration 1 にセットされると、PCS ダイナミック・リコンフィグレーションの一部としてのArria 10 HSSI のリコンフィグレーション・キャリブレーションを有効にします。0 は、PCS をリコンフィグレーションする際のキャリブレーションをスキップします。
16 RW KR FEC enable 171.0 1 にセットされると、FEC が有効にされます。0 にセットされると、FEC が無効にされます。CAPABLE_FEC パラメーター値へとリセットします。
17 RW KR FEC enable err ind 171.1 1 にセットされると、KR PHY FEC デコードエラーがPCS に通知されます。0 にセットされると、FEC エラーはPCS に通知されません。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の74.8.3 項を参照してください。
18 RW KR FEC request 1 にセットされると、FEC 要求を有効にします。このビットを変更する際に、新しい値で再ネゴシエーションするためにReset SEQ (0x4B0[0]) をアサートする必要があります。0 にセットされると、FEC 要求を無効にします。
0x4B1 0 R SEQ Link Ready アサートされると、シーケンサーがリンクの準備ができていることを示します。
1 R SEQ AN timeout アサートされると、シーケンサーのAN がタイムアウトしています。シーケンサーがAN を再開すると、このビットはラッチされ、リセットされます。
2 R SEQ LT timeout セットされると、シーケンサーがタイムアウトしていることを示します。
13:8 R SEQ Reconfig Mode[5:0] PCS リコンフィグレーションのためのシーケンサーのモードを指定します。以下のモードが定義されています。
  • ビット8、モード[0]:AN モード
  • ビット9、モード[1]:LT モード
  • ビット10、モード[2]:10G データモード
  • ビット11、モード[3]:GbE データモード
  • ビット12、モード[4]:XAUI のために予約
  • ビット13、モード[5]:10G FEC モード
16 R KR FEC ability 170.0 1 にセットされると、10GBASE-KR PHY がFEC をサポートすることを示します。SYNTH_FEC パラメーターとしてセットします。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の45.2.1.84 項を参照してください。
17 R KR FEC err ind ability 170.0 1 にセットされると、10GBASE-KR PHY がFEC デコードエラーをPCS にレポートできることを示します。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の74.8.3 項を参照してください。
0x4B2 0:10 RW 予約済み
11 RWSC KR FEC TX Error Insert 1 を書き込むと、トランスコーダとバーストエラー設定に基づいてTX FEC へ1 エラーパルスを挿入します。
31:15 RWSC 予約済み
0x4B5 ~ 0x4BF     40G KR 用に予約 40G MAC + PHY KR ソリューションとのアドレス互換性のために意図的に空のままにしておきます。
0x4C0 35 0 RW AN enable 1 にセットされると、AN 機能を有効にします。デフォルト値は1 です。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の73.8 項Management Register Requirements でビット7.0.12 を参照してください。
1 RW AN base pages ctrl 1 にセットされると、ユーザー・ベース・ページが有効にされます。ユーザー・ベース・ページのLow/High ビットを介して任意のデータを送信することができます。0 にセットされると、ユーザー・ベース・ページが無効にされ、ステートマシンが送信用のベースページを生成します。
2 RW AN next pages ctrl 1 にセットされると、ユーザー・ネクスト・ページが有効にされます。ユーザー・ネクスト・ページのLow/High ビットを介して任意のデータを送信することができます。0 にセットされると、ユーザー・ネクスト・ページが無効にされ、ステートマシンが送信用のネクストページとしてNULL メッセージを生成します。
3 RW Local device remote fault 1 にセットされると、ローカルデバイスはAN のページ内のRemote Fault を通知します。0 にセットされると、障害は発生していません。
4 RW Force TX nonce value 1 にセットされると、TX Nonce 値を強制してUNH テストモードをサポートします。0 にセットされると正常動作です。
5 RW Override AN Parameters Enable 1 にセットされるとAN_TECHAN_FECAN_PAUSE パラメーターを無効にし、代わりに0xC3 にあるビットを使用します。リコンフィグレーションするためにシーケンサーをリセットし、AN モードで再開する必要があります。0 にセットされると正常動作であり、0xB0 のビット0 と0xC3 のビット[30:16]で使用されます。
0x4C1 0 RW Reset AN 1 にセットされると、すべての10GBASE-KR AN ステートマシンをリセットします。このビットはセルフクリアします。
4 RW Restart AN TX SM 1 にセットされると、10GBASE-KR TX ステートマシンを再開します。このビットはセルフクリアし、また、このビットはTX ステートマシンがAN ステートである際にのみアクティブです。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の73.8 項Management Register Requirements でビット7.0.9 を参照してください。
8 RW AN Next Page アサートされると、新しいネクストページ (NP) Info を送信する準備ができています。このデータはXNP TX レジスターにあります。0 であれば、TX インターフェイスはNULL ページを送信します。このビットはセルフクリアします。NP はLink Codeword のビットD15 でエンコードされます。詳しくは、IEEE 802.3ap-2007 の73.6.9 項および45.2.7.6 項のビット7.16.15 を参照してください。
0x4C2 1 RO AN page received 1 にセットされると、ページが受信されています。0 であれば、ページが受信されていません。レジスターが読み出されると、現在の値はクリアされます。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の73.8 項でビット7.1.6 を参照してください。
2 RO AN Complete アサートされると、AN が完了しています。0 であれば、AN が進行中です。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の73.8 項でビット7.1.5 を参照してください。
3 RO AN ADV Remote Fault 1 にセットされると、障害情報がリンクパートナーに送信されています。0 であれば、障害が発生していません。レジスターが読み出されると、現在の値はクリアされます。RF (Remote Fault) は、ベースLink Codeword のビットD13 にエンコードされます。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の73.6.7 でビット7.16.13 を参照してください。
4 RO AN RX SM Idle 1 にセットされると、AN ステートマシンはアイドル状態です。受信データは73 項に適合していません。0 であれば、AN が進行中です。
5 RO AN Ability 1 にセットされると、トランシーバーPHY がAN を行うことができます。0 にセットされると、トランシーバーPHY はAN を行うことができません。バリアントにAN が含まれている場合、このビットは1 に固定されます。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の45 項で7.1.3 と7.48.0 を参照してください。
6 RO AN Status 1 にセットされると、リンクはUP です。0 であれば、リンクはDOWN です。レジスターが読み出されると、現在の値はクリアされます。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の45 項で7.1.2 を参照してください。
7 RO LP AN Ability 1 にセットされると、リンクパートナーがAN を行うことができます。0 であれば、リンクパートナーがAN を行うことができません。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の45 項で7.1.0 を参照してください。
8 RO FEC negotiated – enable FEC from SEQ 1 にセットされると、PHY はFEC を行うためにネゴシエーションされます。0 にセットされると、PHY はFEC を行うためのネゴシエーションをされません。
0x4C2 9 RO Seq AN Failure 1 にセットされると、シーケンサーのAN の失敗が検出されています。0 にセットされると、AN の失敗は検出されていません。
17:12 RO KR AN Link Ready[5:0] 73.10.1 に記載されているようにサポートされるリンク用に、an_receive_idle = true とリンク・ステータスのワンホット・エンコーディングを提供します。以下のエンコーディングが定義されています。
  • 6'b000000:1000BASE-KX
  • 6'b000001:10GBASE-KX4
  • 6'b000100:10GBASE-KR
  • 6'b001000:40GBASE-KR4
  • 6'b010000:40GBASE-CR4
  • 6'b100000:100GBASE-CR10
0x4C3 15:0 RW User base page low AN TX ステートマシンは、AN ベースページのctrl ビットがセットされた場合にこれらのビットを使用します。以下のビットが定義されています。
  • [15]:ネクスト・ページビット
  • [14]:SM に制御されるACK
  • [13]:Remote Fault ビット
  • [12:10]:ポーズビット
  • [9:5]:ステートマシンによりセットされるEchoed Nonce
  • [4:0]:セレクター
オート・ジェネレーションTX ステートマシンはPRBS ビット49 を生成します。
21:16 RW Override AN_TECH[5:0] 現在の値を上書きするAN_TECH 値です。以下のビットが定義されています。
  • ビット16 = AN_TECH[0] = 1000BASE-KX
  • ビット18 = AN_TECH[2] = 10GBASE-KR
有効にするには0x4C0 ビット5 をセットする必要があります。
25:24 RW Override AN_FEC[1:0] 現在の値を上書きするAN_FEC 値です。以下のビットが定義されています。
  • ビット24 = AN_FEC[0] = 機能
  • ビット25 = AN_FEC[1] = 要求
有効にするには0xC0 ビット5 をセットする必要があります。
30:28 RW Override AN_PAUSE[2:0] 現在の値を上書きするAN_PAUSE 値です。以下のビットが定義されています。
  • ビット28 = AN_ PAUSE[0] = ポーズ機能
  • ビット29 = AN_ PAUSE[1] = 非対称方向
  • ビット30 = AN_ PAUSE[2] = 予約
有効にするには0x4C0 ビット5 をセットする必要があります。
0x4C4 31:0 RW User base page high AN TX ステートマシンは、AN ベースページのctrl ビットがセットされた場合にこれらのビットを使用します。以下のビットが定義されています。
  • [29:5]:Technology Ability であるページビット45:21 に対応する
  • [4:0]:TX Nonce ビットであるビット20:16 に対応する
AN TX ステートマシンはPRBS ビット49 を生成します。
0x4C5 15:0 RW User Next page low AN TX ステートマシンは、AN ネクストページのctrl ビットがセットされた場合にこれらのビットを使用します。以下のビットが定義されています。
  • [15]:ネクスト・ページビット
  • [14]:ステートマシンに制御されるACK
  • [13]:MP (Message Page) ビット
  • [12]:ACK2 ビット
  • [11]:トグルビット
詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の73.7.7.1 項Next Page encodings を参照してください。PRBS ビットのビット49 はAN TX ステートマシンにより生成されます。
0x4C6 31:0 RW User Next page high AN TX ステートマシンは、AN ネクストページのctrl ビットがセットされた場合にこれらのビットを使用します。ビット[31:0]はページビット[47:16]に対応します。PRBS ビットのビット49 はAN TX ステートマシンにより生成されます。
0x4C7 15:0 RO LP base page low AN RX ステートマシンは、リンクパートナーからこれらのビットを受け取ります。以下のビットが定義されています。
  • [15]:ネクスト・ページビット
  • [14]:ステートマシンに制御されるACK
  • [13]:RF ビット
  • [12:10]:ポーズビット
  • [9:5]:ステートマシンによりセットされるEchoed Nonce
  • [4:0]:セレクター
0x4C8 31:0 RO LP base page high AN RX ステートマシンは、リンクパートナーからこれらのビットを受け取ります。以下のビットが定義されています。
  • [31:30]:予約
  • [29:5]:Technology Ability であるページビット[45:21]に対応する
  • [4:0]:TX Nonce ビットであるビット[20:16]に対応する
0x4C9 15:0 RO LP Next page low AN RX ステートマシンは、リンクパートナーからこれらのビットを受け取ります。以下のビットが定義されています。
  • [15]:ネクスト・ページビット
  • [14]:ステートマシンに制御されるACK
  • [13]:MP ビット
  • [12]:ACK2 ビット
  • [11]:トグルビット
詳しくは、IEEE 802.3ap-2007 の73.7.7.1 項Next Page encodings を参照してください。
0x4CA 31:0 RO LP Next page high AN RX ステートマシンは、リンクパートナーからこれらのビットを受け取ります。ビット[31:0]はページビット[47:16]に対応します。
0x4CB 24:0 RO AN LP ADV Tech_A[24:0] 73 項Auto-Negotiation のTechnology Ability フィールドビットを受け取ります。10GBASE-KR PHY は、A0 とA2 をサポートしています。以下のプロトコルが定義されています。
  • A0 1000BASE-KX
  • A1 10GBASE-KX4
  • A2 10GBASE-KR
  • A3 40GBASE-KR4
  • A4 40GBASE-CR4
  • A5 100GBASE-CR10
  • A24:6 は予約
詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の73.6.4 項および45 項のAN LP base page ability registers の (7.19~7.21) を参照してください。
26:25 RO AN LP ADV FEC_F[1:0] 受け取ったFEC 機能ビット (F0:F1) はベースLink Codeword のビットD46:D47 にエンコードされます。F0 はFEC 機能です。F1 はFEC 要求です。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の73.6.5 項を参照してください。
27 RO AN LP ADV Remote Fault 受信したRF (Remote Fault) 機能ビットです。RF は、73 項AN にあるベースLink Codeword のビットD13 にエンコードされます。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の73.6.7 項および45 項のAN LP base page ability registers の (7.19~7.21) を参照してください。
30:28 RO AN LP ADV Pause Ability_C[2:0] 受信したポーズ機能ビットです。ポーズ (C0:C1) は、以下に示すように73 項AN にあるベースLink Codeword のビットD11:D10 にエンコードされます。
  • Annex 28B で定義されているように、C0 はPAUSE と同じ
  • Annex 28B で定義されているように、C1 はASM_DIR と同じ
  • C2 は予約
詳しくはIEEE 802.3ap‑2007 の45 項でAN LP base page ability registers のbit (7.19~7.21) を参照してください。
0x4D0 0 RW Link Training enable 1 であれば、10GBASE-KR スタートアップ・プロトコルを有効にします。0 であれば、10GBASE-KR スタートアップ・プロトコルを無効にします。デフォルト値は1 です。詳しくはIEEE 802.3ap‑2007 の72.6.10.3.1 項および10GBASE-KR PMD control register bit (1.150.1) を参照してください。
1 RW dis_max_wait_tmr 1 にセットされると、LT max_wait_timer を無効にします。ビットエラー・レート (BER) タイマー値をより長く設定した際の特性評価モード用に使用します。
2 RW quick_mode 1 にセットされると、init およびプリセット値のみで最良のBER を計算します。
3 RW pass_one 1 にセットされると、最も低いBER を探る際に、BER アルゴリズムは最初の極小値を超えて検討します。デフォルト値は1 です。
7:4 RW main_step_cnt [3:0] 各メインタップの更新のためのイコライゼーション・ステップの数を指定します。内部アルゴリズムがテストをするための約20 の設定があります。有効範囲は1~15です。デフォルト値は4'b0010 です。
11:8 RW prpo_step_cnt [3:0] 各プリタップとポストタップの更新のためのイコライゼーション・ステップの数を指定します。16 ~ 31 ステップから指定可能です。デフォルト値は4'b0001 です。
0x4D0 14:12 RW equal_cnt [2:0]

エラーカウントにヒステリシスを付加して極小値を回避します。以下の値が定義されています。

  • 000 = 0
  • 001 = 1
  • 010 = 2
  • 011 = 3
  • 100 = 4
  • 101 = 8
  • 110 = 16
  • 111 =予約
デフォルト値は010 です。
15 RW disable Initialize PMA on max_wait_timeout 1 にセットされると、PMA 値 (VOD、プリタップ、ポストタップ) がTraining_Failure ステートに入る際に初期化されません。これはmax_wait_timer_donetraining_failure = true (reg 0xD2 bit 3) をセットした際に発生します。UNH (University of New Hampshire) テストに使用します。0 にセットされると、PMA 値がTraining_Failure ステートに入る際に初期化されます。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の図72-5 を参照してください。
16 RW Ovride LP Coef enable 1 にセットされると、リンクパートナーのイコライゼーション係数を上書きします。ソフトウェアは、リンクパートナーのTX イコライザーの係数に送信された更新コマンドを変更します。0 にセットされると、リンクパートナーの係数を決定するためにリンク・トレーニング・ロジックを使用します。0x4D1 ビット4 と0x4D4 ビット[7:0]と併せて使用します。
17 RW Ovride Local RX Coef enable 1 にセットされると、ローカルデバイス・イコライゼーション係数生成プロトコルを上書きします。セットされた際に、ソフトウェアがローカルTX イコライザーの係数を変更します。0 にセットされると、ローカルデバイスの係数を決定するために、リンクパートナーから受け取った更新コマンドを使用します。0x4D1 ビット8 および0x4D4 ビット[23:16]と併せて使用します。デフォルト値は1 です。
0x4D0 22 RW adp_ctle_mode 予約。デフォルト= 000
28:24 RW Manual ctle 予約
31:29 RW max_post_step[2:0] 予約
0x4D1 0 RW Restart Link training 1 にセットされると、10GBASE-KR スタートアップ・プロトコルをリセットします。0 にセットされると、通常の動作を継続します。このビットはセルフクリアします。詳しくは、IEEE 802.3ap-2007 の72.6.10.3.1 項に定義されているstate variable のmr_restart_training および、10GBASE-KR PMD control register のbit (1.150.0) を参照してください。
4 RW Updated TX Coef new 1 にセットされると、送信可能な新しいリンクパートナー係数があります。LT ロジックはリモートデバイスに0x4D4 ビット[7:0]に設定された新しい値の送信を開始します。0 にセットされると、通常の動作を継続します。このビットはセルフクリアされます。0x4D0 ビット16 でこの上書きを有効にする必要があります。
8 RW Updated RX coef new 1 にセットされると、新しいローカルデバイス係数が使用できます。LT ロジックは、ローカルTX イコライザー係数を0x4D4 ビット[23:16]で指定されたものに変更します。0 にセットされると、通常の動作を継続します。このビットはセルフクリアされます。0x4D0 ビット17 でこの上書きを有効にする必要があります。
0x4D2 0 RO Link Trained - Receiver status 1 にセットされると、レシーバーはトレーニングされており、データを受信する準備ができています。0 にセットされると、レシーバーのトレーニングは進行中です。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の72.6.10.3.1 項で定義されているstate variable のrx_trained、および10GBASE-KR PMD control register、10GBASE_KR PMD status register のbit (1.151.0) を参照してください。
1 RO Link Training Frame lock 1 にセットされると、トレーニングのフレーム境界は検出されています。0 にセットされると、トレーニングのフレーム境界は検出されていません。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の72.6.10.3.1 項で定義されているstate variable のframe_lock、および10GBASE_KR PMD status register のbit (1.151.1) を参照してください。
2 RO Link Training Start-up protocol status 1 にセットされると、スタートアップ・プロトコルは進行中です。0 にセットされると、スタートアップ・プロトコルが完了しています。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の72.6.10.3.1 項で定義されているstate のtraining、および10GBASE_KR PMD status register のbit (1.151.2) を参照してください。
3 RO Link Training failure 1 にセットされると、トレーニングの失敗が検出されています。0 にセットされると、トレーニングの失敗は検出されていません。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の72.6.10.3.1 項で定義されているstate variable のtraining_failure、および10GBASE_KR PMD status register のbit (1.151.3) を参照してください。
4 RO Link Training Error 1 にセットされると、リンク・トレーニング中に過度のエラーが発生しています。0 にセットされると、BER は許容範囲内です。
5 RO Link Training Frame lock Error 1 にセットされると、リンク・トレーニング中にフレームロックが失われたことを示します。0x4D5 フィールドで指定されたタップ設定が初期パラメーター値と同じであれば、フレームロック・エラーは回復不能です。
6 RO RXEQ Frame Lock Loss フレームロックがRXEQ 中のある時点で検出されておらず、条件付RXEQ モードをトリガーする可能性があります。
7 RO CTLE Fine-grained Tuning Error 精密なチューニング・モードの各ステップでの最大BER 制限により、最良のCTLE が決定できません。
0x4D3 9:0 RW ber_time_frames イコライゼーション設定の各ステップでのリンクのビットエラーを検査するトレーニング・フレームの数を指定します。ber_time_k_frames が0 である際にのみ使用します。以下の値が定義されています。
  • 2 の値は約103 バイト
  • 20 の値は約104 バイト
  • 200 の値は約105 バイト
シミュレーションではデフォルト値は 2'b11 です。ハードウェアではデフォルト値は0 です。
19:10 RW ber_time_k_frames イコライゼーション設定の各ステップでのリンクのビットエラーを検査する何千ものトレーニング・フレームの数を指定します。以下の値に対応させるために、time/bits をber_time_m_frames = 0 にセットします。
  • 3 の値は約107 ビット=約1.3 ms
  • 25 の値は約108 ビット=約11 ms
  • 250 の値は約109 ビット=約110 ms
シミュレーションではデフォルト値は0 です。ハードウェアではデフォルト値は0x415 です。
29:20 RW ber_time_m_frames イコライゼーション設定の各ステップでのリンクのビットエラーを検査する数百万のトレーニング・フレームの数を指定します。以下の値に対応させるために、time/bits をber_time_k_frames = 4'd1000 = 0x43E8 にセットします。
  • 3 の値は約1010 ビット=約1.3 秒
  • 25 の値は約1011 ビット=約11 秒
  • 250 の値は約1012 ビット=約110 秒
0x4D4 5:0 RO またはRW LD coefficient update[5:0] ローカルデバイスのコントロール・チャネルから送信されたトレーニング・フレームの最初の16 ビット・ワードの内容を反映します。通常、このレジスターのビットは読み出し専用です。しかし、Ovride Coef enable コントロール・ビットを設定してトレーニングを上書きする場合に、これらのビットは書き込み可能になります。以下のフィールドが定義されています。
  • [5: 4]:係数 (+1) 更新
    • 2'b11:予約
    • 2'b01:インクリメント
    • 2'b10:デクリメント
    • 2'b00:ホールド
  • [3:2]:係数 (0) 更新 ([5:4]と同じエンコーディング)
  • [1:0]:係数 (-1) 更新 ([5:4]と同じエンコーディング)
詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の45.2.1.80.3 項で10G BASE-KR LD coefficient update register のbit (1.154.5:0) を参照してください。
6 RO またはRW LD Initialize Coefficients 1 にセットされると、TX イコライザーをINITIALIZE ステートにコンフィグレーションするためにリンクパートナー係数をセットするよう要求します。0 にセットされると、通常の動作を継続します。詳しくは、IEEE 802.3ap-2007 の45.2.1.80.3 項の10G BASE-KR LD coefficient update register bits (1.154.12) 、および72.6.10.2.3.2 項を参照してください。
7 RO またはRW LD Preset Coefficients 1 にセットされると、イコライゼーションがオフにされるステートにリンクパートナー係数をセットするよう要求します。0 にセットされると、リンクは通常どおり動作します。詳しくは、IEEE 802.3ap-2007 の45.2.1.80.3 項の10GBASE-KR LD coefficient update register のbit (1.154.13) 、および72.6.10.2.3.2 項を参照してください。
13:8 RO LD coefficient status[5:0] ローカルデバイスのコントロール・チャネルから直前に送信されたトレーニング・フレームの2 番目である16 ビット・ワードの内容のためのステータス・レポート・レジスターです。以下のフィールドが定義されています。
  • [5:4]:係数 (ポストタップ)
    • 2'b11:最大
    • 2'b01:最小
    • 2'b10:更新済み
    • 2'b00:未更新
  • [3:2]:係数 (0) ([5:4]と同じエンコーディング)
  • [1:0]:係数 (プリタップ) ([5:4]と同じエンコーディング)
詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の45.2.1.81 項の10GBASE-KR LD status report register のbit (1.155.5:0) を参照してください。
0x4D4 14 RO Link Training ready - LD Receiver ready 1 にセットされると、ローカルデバイスのレシーバーが、トレーニングが完了しておりデータを受信する準備ができていると判断しています。0 にセットされると、ローカルデバイスのレシーバーが、トレーニングの継続を要求しています。レシーバー・レディビットの値は、72.6.10.2.4.4 項で定義されています。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の45.2.1.81 で10G BASE-KR LD status report register のbit (1.155.15) を参照してください。
21:16 RO またはRW LP coefficient update[5:0] コントロール・チャネルから直前に受信したトレーニング・フレームの最初の16 ビット・ワードの内容を反映します。

通常、このレジスターのビットは読み出し専用です。しかし、KR トレーニング・イネーブル・コントロール・ビットをLow に設定してトレーニングを無効にした場合に、これらのビットは書き込み可能になります。以下のフィールドが定義されています。

  • [5: 4]:係数 (+1) 更新
    • 2'b11:予約
    • 2'b01:インクリメント
    • 2'b10:デクリメント
    • 2'b00:ホールド
  • [3:2]:係数 (0) 更新 ([5:4]と同じエンコーディング)
  • [1:0]:係数 (-1) 更新 ([5:4]と同じエンコーディング)

詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の45.2.1.78.3 項で10GBASE-KR LP coefficient update register のbit (1.152.5:0) を参照してください。

22 RO またはRW LP Initialize Coefficients 1 にセットされると、ローカルデバイス送信イコライザー係数がINITIALIZE ステートにセットされます。0 にセットされると、通常の動作を継続します。初期化ビットの機能と値は72.6.10.2.3.2 項で定義されています。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の45.2.1.78.3 項で10GBASE-KR LP coefficient update register のbit (1.152.12) を参照してください。
0x4D4 23 RO またはRW LP Preset Coefficients 1 にセットされると、ローカルデバイスTX 係数はイコライゼーションがオフにされた状態にセットされます。プリセット係数が使用されます。0 にセットされると、ローカルデバイスは通常どおり動作します。プリセットビットの機能と値は72.6.10.2.3.1 項で定義されています。初期化ビットの機能と値は72.6.10.2.3.2 項で定義されています。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の45.2.1.78.3 項で10GBASE-KR LP coefficient update register のbit (1.152.13) を参照してください。
29:24 RO LP coefficient status[5:0] ステータス・レポート・レジスターは、コントロール・チャネルから直前に受信したトレーニング・フレームの2 番目である16 ビット・ワードの内容を反映します。以下のフィールドが定義されています。
  • [5:4]:係数 (+1)
    • 2'b11:最大
    • 2'b01:最小
    • 2'b10:更新済み
    • 2'b00:未更新
  • [3:2]:係数 (0) ([5:4]と同じエンコーディング)
  • n[1:0]:係数 (-1) ([5:4]と同じエンコーディング)
詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の45.2.1.79 項で10GBASE-KR LP status report register のbit (1.153.5:0) を参照してください。
30 RO LP Receiver ready 1 にセットされると、リンクパートナーのレシーバーが、トレーニングが完了しておりデータを受信する準備ができていると判断しています。0 にセットされると、リンクパートナーのレシーバーが、トレーニングの継続を要求しています。

レシーバー・レディビットの値は、72.6.10.2.4.4 項で定義されています。詳しくはIEEE 802.3ap-2007 の45.2.1.79 項で10GBASE-KR LP status report register のbit (1.153.15) を参照してください。

0x4D5 4:0 R LT VOD setting LT が指定した最新のVOD 設定を格納します。VOD を微調整するためにリンクパートナーのコマンドを反映します。
13:8 R LT Post-tap setting LT が指定した最新のポストタップ設定を格納します。TX プリエンファシス・タップを微調整するためにリンクパートナーのコマンドを反映します。
20:16 R LT Pre-tap setting LT が指定した最新のプリタップ設定を格納します。TX プリエンファシス・タップを微調整するためにリンクパートナーのコマンドを反映します。
0x4D5 27:24 R RXEQ CTLE Setting RX イコライゼーション中にreconfig bundle へ送信した最新のctle_rc 設定です。
29:28 R RXEQ CTLE Mode RX イコライゼーション中にreconfig bundle へ送信した最新のctle_mode 設定です。
31:30 R RXEQ DFE Mode RX イコライゼーション中にreconfig bundle へ送信した最新のdfe_mode 設定です。
0x4D6 4:0 RW LT VODMAX ovrd VMAXRULE パラメーターを上書きする値です。有効にすると、VMAXRULE にこの値が置き換えられることにより、デバイス設定をチャネル毎に上書きすることができます。チャネルで指定されたローカルデバイスTX 出力にのみ効力を持ちます。

正常に動作するために、この値はINITMAINVAL パラメーターを超えている必要があります。この値はPREMAINVAL パラメーターの値も上書きすることに注意が必要です。

5 RW LT VODMAX ovrd Enable 1 にセットされると、LT VODMAX ovrd レジスターフィールドに格納されているVMAXRULE パラメーター用の上書き値を有効にします。
12:8 RW LT VODMin ovrd VODMINRULE パラメーターの値を上書きします。有効にするとこの値が置き換えられ、VMINRULE のデバイス設定のチャネル毎の上書きを可能にします。この上書きはこのチャネルのローカルデバイスTX 出力にのみ効力を持ちます。

正常に動作するために、置き換えられる値はINITMAINVAL パラメーター未満であり、かつVMINRULE パラメーターを超えている必要があります。

13 RW LT VODMin ovrd Enable 1 にセットされると、LT VODMin ovrd レジスターフィールドに格納されているVODMINRULE パラメーター用の上書き値を有効にします。
21:16 RW LT VPOST ovrd VPOSTRULE パラメーターを上書きする値です。有効にすると、VPOSTRULE にこの値が置き換えられることにより、デバイス設定をチャネル毎に上書きすることができます。この上書きはこのチャネルのローカルデバイスTX 出力にのみ効力を持ちます。

正常に動作するために、置き換えられる値はINITPOSTVAL パラメーターを超えている必要があります。

22 RW LT VPOST ovrd Enable 1 にセットされると、LT VPOST ovrd レジスターフィールドに格納されているVPOSTRULE パラメーター用の上書き値を有効にします。
28:24 RW LT VPre ovrd VPRERULE パラメーターを上書きする値です。有効にすると、VPOSTRULE にこの値が置き換えられることにより、デバイス設定をチャネル毎に上書きすることができます。この上書きはこのチャネルのローカルデバイスTX 出力にのみ効力を持ちます。

正常に動作するために、値がINITPREVAL パラメーターを超えている必要があります。

29 RW LT VPre ovrd Enable 1 にセットされると、LT VPre ovrd レジスターフィールドに格納されているVPRERULE パラメーター用の上書き値を有効にします。
0x4D6~0x4FF     40G KR 用に予約 40G MAC + PHY KR ソリューションとのアドレス互換性のために空のままにしておきます。
35 これらのレジスターのビットは、10GBASE-KR モードにのみ適用されます。